熱 愛 報 道 【呪術廻戦】

◇ この世は等価交換 ページ6

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28歳児と生徒たちのじゃれ合いは体術の授業の終了を知らせるチャイムで切り上げられた。教室に帰る生徒達の後ろ姿を見送る。






「 僕らも職員室に戻ろうか 」

『 あ、私五条くんに伝えたいことがあって 』

「 ………何？ 」





急に耳を赤くして何やらブツブツ呟く五条くん。



そんな彼を無視して「私、しばらく女子寮に住むことになったんだけど」と本題に入ると「そういう系ね、ハイハイ」と何故か少し拗ねたがそれも無視。




今回の報道で私の自宅までバレてしまったので、高専側が新しい家を見つけてくれるまでは高専のお世話になることが上の会議で決まったらしい。

生憎、職員寮は全室埋まっているため、大量に空いている女子寮の1部屋で暮らすことになったのだ。






『 そして五条くんはその間
私のアッシー君になってもらいます 』

「 アッシー君って、それもう死語だよ 」

『 お疲れサマンサに言われたくない 』






しばらく高専でお世話になるのはいいものの、高専は本当に東京かどうか怪しいくらい奥地に属しているため、通勤に不便。それに、万が一マスコミに高専に出入りしているところをスクープされたらもっと面倒なことになる。

だから、五条くんの瞬間移動の能力を使って内密に高専と事務所を行き来するという決断を上層部は下した。








『 面倒ごとに巻き込んでごめんね 』

「 大丈夫、上からの嫌がらせなんて僕にとっては街で女の子に話しかけられるくらいよくあることだから。」

『 ……さいですか 』






面倒を避けるため、なんて表向きの理由をでっち上げてるけど本当は五条くんへの体のいい嫌がらせだ。宿儺の器の件で、五条くんは不興を買っているから。

きっと五条くんはそのことに気づいてる。




その上でこの件を二つ返事で引き受けてくれるなんて、五条くんって意外と優しいのかも






「 でもー、頼み事をする時にはそれなりの対価が必要だよね、ねっA？ 」






前言撤回、やっぱり五条くんは意地悪だ。






『 対価と言われましても…
お金なら上に請求してよね 』

「 お金なんて要らないよ。
君1人余裕で養えるくらいには貯えはあるし。 」

『 ……いい人紹介しろとか？ 』

「 別にAに紹介してもらわなくても
あっちから寄ってくるからそれも必要ないかな 」

『 じゃあどうすれば五条くんの満足する
対価を払えるのさ 』

「 名前 」

『 ……名前？ 』

「 僕のこと名前で呼んでよ 」





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