story.28 ページ30
｢俺はお前に聞いて欲しい話がある、だから今日の帰り、ちゃんと話を聞いてほしい。｣
｢…あ、改まって言わないで…わかったから。｣
｢よし！その言葉忘れんなよ！｣
｢忘れないよ…｣
鋭児郎が真剣に言ったその言葉で、一気に実感が湧いてきてしまう。今日は約束の日、つまりは告白の返事が帰ってくる日。
どういう意図でそんなに真剣に言ってきたのかはわからないけど、緊張感が上り詰めてくるのだけは確かにわかった。
それともう一つ思ったのは、鋭児郎も私の告白に、真剣に返事をしようとしてくれているんだということ。
返事の内容は確かに怖いけど、こんなに鋭児郎が真剣に考えて答えてくれるのなら、どんな答えでもいいかもしれない。
私はそう思った。
その後案の定夕食は鋭児郎が奢ってくれて、私はお金を出すこと無く夕食を済ませることになった。
本当はこういう相手の負担になるような事したくないし、出来れば鋭児郎とはいつも通り対等でいたいのだけれど、鋭児郎曰く本日のお礼、だそうで出させてくれなかった。
お礼言いたいのはこっちなのに。
｢お、あそこ行こうぜ｣
｢え？あ、うん。｣
てくてくと帰り道を歩いていると、鋭児郎が小さな公園へと入っていく。公園に入るなんて鋭児郎らしいな…と思いながらあとを追う。
太陽がほとんど沈んでしまっていて、辺りは薄暗く、私たち以外の人はいなかった。
ブランコに座り、少しだけ漕いでみる。
なんとなく何を話していいのかわからなくて黙っていると、鋭児郎が先に口を開いた。
｢Aさ、なんで告白してきた時に逃げたんだよ。｣
｢…それ聞くんだ…｣
｢聞く、その後もなんで返事を先延ばしにしたがったのかも聞きてぇな｣
｢えー…っと怖かった、からかなぁ…。｣
私の隣のブランコに鋭児郎も腰を下ろし、お互いゆったり漕ぎながら話していた。
けれど私は漕ぐのをやめて地面に足をつけ静かに足元を眺める。
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ポコピ - 18話が神でした。切島の照れを想像して、心臓がドックンってなりました！ハァ〜もう好き！！切島好き！！ (2021年5月3日 23時) (
レス) id: d603d2b16a (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - み た ら し 団 子 。さん» コメントありがとうございます、小説を通して楽しんでもらえたなら私も何より嬉しいです。切島くんはとても書きやすいので、またいつか挑戦しようと思います。応援とても励みになります、沢山のお言葉本当にありがとうございます……！！ (2018年10月3日 23時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - みみみんさん» コメントありがとうございます、本当ですか、可愛い内容に出来ていたなら私もとても嬉しいです。文章だけではなくイラストまで褒めて下さって本当に…嬉しいです、とても励みになります、ありがとうございます！！ (2018年10月3日 23時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
み た ら し 団 子 。 - 読んでいてすっっごいキュンキュンしました！切島くん格好良かったです(照)これからも頑張ってください。応援してます！！ (2018年8月18日 19時) (レス) id: 97aeefcf66 (このIDを非表示/違反報告)
みみみん - 内容なんだか可愛くてすごいすきです！あと絵が綺麗で好みです() (2018年7月9日 1時) (レス) id: d0800b5536 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名取 | 作成日時：2018年5月16日 13時
