story.15 ページ16
｢ったく上鳴のやつ、好き勝手言いやがって…｣
｢もー、本当、勘弁して…｣
｢こっちのセリフだわ｣
なんというか、脱力感みたいなものを感じて、思わずその場にうずくまる。うずくまった状態から目線だけ鋭児郎の方へと動かすと、鋭児郎は片手で口元を覆いながらため息をついていた。
その時目についてしまったのは、鋭児郎の耳や、頬の色。
…ねぇ待って。
｢………鋭児郎…顔赤…｣
｢…Aも人のこと言えねーだろ！｣
思ったことを単刀直入に言うと、鋭児郎に頭をガッと鷲掴みにされた。痛いような痛くないような…くらいの力を込められて、思わず笑いが出た。
そっか……、そっか。
鋭児郎もああいうこと言われると恥ずかしかったりするんだ。
鋭児郎天然な所あるからそこまで気づけない人だったら、私一人あたふたしてるだけだったらどうしようって思ってたけど、そんな心配…いらないみたい。
｢ぎ、ギブギブ…すみません…！｣
｢Aまさか忘れたわけじゃねーだろうな？｣
｢えっ、何が？明日のこと？｣
｢おー。｣
｢わ、忘れるわけないです…ちゃんと覚えてます…｣
恥ずかしいやら何やらで手に力が入らないけど、弱い力なりに鋭児郎の手を剥がそうと足掻いてみる。けどダメみたい、力強過ぎ、いつの間にこんな強くなったの…。
ああもうダメだ…こんな所にもときめいてる私がいる…かなり重症だなぁ私…。
｢そういえば鋭児郎｣
｢ん？｣
｢なんで玄関まで来たの？普通に寮に帰ろうとしてたから？｣
｢…｣
｢エッ、なんで黙るのさ…｣
｢…言い忘れたこと思い出したから、追いかけただけだ。｣
｢え｣
そう言いながら、鋭児郎も私の前に向かい合う形で屈み込む。
ち、近…距離近くないかな…む、無理です…緊張してきた…。
そう思いつつも今更立ち上がれもしないので、大人しく動かず話を聞いてみる。
お願い鋭児郎、そんなに真っ直ぐこっちを見ないで。
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ポコピ - 18話が神でした。切島の照れを想像して、心臓がドックンってなりました！ハァ〜もう好き！！切島好き！！ (2021年5月3日 23時) (
レス) id: d603d2b16a (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - み た ら し 団 子 。さん» コメントありがとうございます、小説を通して楽しんでもらえたなら私も何より嬉しいです。切島くんはとても書きやすいので、またいつか挑戦しようと思います。応援とても励みになります、沢山のお言葉本当にありがとうございます……！！ (2018年10月3日 23時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - みみみんさん» コメントありがとうございます、本当ですか、可愛い内容に出来ていたなら私もとても嬉しいです。文章だけではなくイラストまで褒めて下さって本当に…嬉しいです、とても励みになります、ありがとうございます！！ (2018年10月3日 23時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
み た ら し 団 子 。 - 読んでいてすっっごいキュンキュンしました！切島くん格好良かったです(照)これからも頑張ってください。応援してます！！ (2018年8月18日 19時) (レス) id: 97aeefcf66 (このIDを非表示/違反報告)
みみみん - 内容なんだか可愛くてすごいすきです！あと絵が綺麗で好みです() (2018年7月9日 1時) (レス) id: d0800b5536 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名取 | 作成日時：2018年5月16日 13時
