赤い月の悪魔と青い月の天使 (ページ3)

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赤い月の青い夢ページ3

レア視点

青い、碧い、真っ青な痣。青い鬱血が私の瞳を汚していく。ゆっくりと侵していく。
これは誰の腕……？
誰のかもわからない腕にある痣はどんどん大きな染みを作っていく。

嫌……嫌……嫌……嫌……嫌……

真っ青な腕の先に転がっているのは、死体。
白い肌が青い痣で汚れている。あーあ、《また》綺麗にしなくちゃ……。

～♪

何処からか、讃美歌が聞こえてくる。
此処には私と死体だけ。
誰かが歌っているなんて、あり得ない。
ならこの讃美歌は何処から……？

___私の、頭の中から___

誰かがそう答えた。私独りな筈なのに。

真っ青な痣が瞳に焼き付いて離れない。
世界はいつも、うっすらと青い。それはきっと、この目に焼き付いた真っ青な光景のせい。
トラウマになっている、この光景のせい。

冷たい
そう感じた。

窓の外には鬱血が苦手な私を嘲笑うような真っ赤な月。とても、綺麗だった。

___でも、赤色は嫌いだから。青色の方が、好きだから___

そう思って私は窓に《痣塗れ》の手をベタリと付けた。
赤い光を受けてうっすらと赤くなっているガラスを、真っ青に染めてあげた。
窓を青くしたせいか、部屋に差し込んでくる光は青い。いつか見た朝焼けよりも、青い。
青い光が部屋の中を照らし出す。白かった壁を、青色に。白い本のページを、青色に。
全てを青色に染め上げるために。
あぁ、とっても綺麗。この光景を、一緒に見たかったよレフィ。

痣のせいで私の体も青く染まってく。消えていく浄化されていく。

これで、私も綺麗になれるかな

___おやすみなさい___