第55話 儀式 ページ8
「何故お前がその技を？」
自分の技だと思っていた其れを使用された灰崎は鬼道に疑問をぶつけた。すると鬼道はさも当たり前のようにけろりと答えてみせる。
「弟子の技を、師匠である俺が使って何が悪い」
「誰が弟子だ！それに弟子から技をパクる師匠がいるかよ。とんだ絶対指導者だぜ」
「っ、奴ら、俺たちのヒプノシスを見破ったか……」
「落ち着くのです、アス。日本には少しはキレるやつがいる。面白くなってきたじゃないですか。」
悔しげに拳を握りしめるアスをサルが笑いながら嗜める。
すると、不意にアス達に近づいたサタンがまるで壊れた人形のような不自然さで首を傾げると逆立っていた髪は垂れ、赤みがかったはずが淡いオレンジと変化し、不気味な笑い声を漏らした。
「ここから巻き返すぞ！」
「おう！」
「皆んな、油断しないで！」
「はい！」
鬼道の言葉に灰崎が応え、吹雪の忠告に明日人が応える。
迫るサタン。そして彼は囁いた。
「儀式に移る」
チームの士気が上がっている。点差はまだあるが、だからと言って油断できない。
Aは足元をチラッと見た後、駆け出した。
鬼道はサルからボールを奪わんとするが、しかし、突如として鋭い光が鬼道を襲うと目が眩み、転倒してしまう。
「気をつけろ！稲盛、灰崎！」
鬼道は忠告するが、すでに遅い。
2人ともあの光を目に受けてしまい、なんなく抜き去られてしまう。
ふらふらと蹌踉めく2人。
そんな灰崎達に歩み寄ったAは
「大丈夫……？」
と声をかけ、首を傾げた。
「う、うん。今の光……」
まだ目が慣れずパチパチと瞬きを繰り返しながら考える。
＿＿＿＿今のは、一体……？
ボールはアスからサタンへ。
「しまった！」
吹雪の叫びが虚しく響く。
「食らうといい……『タイムトランス』」
結果は、変わらなかった。
再び広がった点差。
「止められないのか。止める方法はないのか？いや、方法はある！絶対にある！まだ俺に見えてないだけだ。絶対に探し出してみせる！」
円堂はまだ諦めていない。不屈の闘志が、たしかに燃えていた。
が、問題はあのシュートだけではない。
「鏡を使っているのか……。誰がやっているのか特定できなかった。」
卑怯だと、灰崎が怒りを露わにする。
そしてあれは単なる光ではなく、レーザーの一種だと鬼道だと考えていた。
「ユニフォームかスパイクか、どこかに仕掛けを隠している可能性がある」
鬼道の考えは恐らく間違ってはいない。
だが、1つの疑問が明日人の中にあった。
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咲月(プロフ) - ネタギレまぐろさん» ネタギレまぐろさんコメントありがとうございます！大変励みになりました。ネタギレまぐろさんを惚れさせられた？なら何よりです( これからも君色をよろしくお願いします！ (2020年5月25日 23時) (
レス) id: 3882789cf9 (このIDを非表示/違反報告)
ネタギレまぐろ - 面白いです。頑張ってください、応援してます。（正直惚れましたw） (2020年5月25日 18時) (レス) id: 90a63fb1d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲月 | 作成日時：2020年5月22日 0時
