【完結】拝啓バニーボーイな君へ、泣いてもいいですか？【gnki】【gn】 (ページ28)

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久しぶりに、控えめな色であまりひらひらしないワンピースを引っ張り出した

今日は、うららさんの墓参りに行く日だ

墓参りだし、あまり手を凝らせるのも良くないと思うから軽く準備をして待ち合わせ場所まで歩く

「あっ、花摘さんすいません待ちましたか？」

「いえ来たばかりです ……、その私のことも下の名前でいいですから……ね」

「分かった、くららちゃんじゃあ行こっか」

そう言うと、くららちゃんはたちまち顔を明るくした

喜んでもらえて良かったな

「ごめんなさい私事なのに、付き合わせてしまって」

「いいのいいの私も、くららちゃんには迷惑かけてばかりだから、困ったときはお互い様、だよ」

「……はいっ！」

待ち合わせ場所から10分くらい歩いていると多分、ここであろうと思える墓地に辿り着く

当のくららちゃんもうららさんの墓参りは初めてだから、と案内板を一緒に確認する

「ここ……ですね」

「じゃあ行こうか」

実際、私も祖父や祖母の墓参りは行くけれど、毎回のように迷ってるから正直心配で仕方がない

でも、そんな思いとは裏腹にくららちゃんはぐんぐん前へと進みだす

「着いた……」

「えっ、すごい迷わなかったの？」

「あ、はいお姉ちゃんが、いつも車椅子で移動しているんですが、どうしても方向音痴が治らなくて、私がずっと押していたのでそれの名残りかもしれません……」

「すご……」