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☆ 桜、仕舞【霞】 ページ14






 桜散る。命散る。すべて散るまで、残り数日――――――――――――。


☆現パロ。無一郎くんはお医者さんです。無一郎くんの白衣姿とか絶対神。


☆今回のジャンル:ほぼシリアス




 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−




「・・・・・・以上が、病院での仕事だよ」




 そう言うと、中学生たちはメモを取りながら真剣に頷いた。

 世間で言う「職場体験」に来た中学生に、僕が仕事内容を教えているのだった。




「こんなものかな。・・・・・・何か質問はある?」


「はい! 時透先生は、どうしてお医者さんになろうと思ったんですか?」


「えっ」




 ・・・・・・一瞬迷ったけど、結局こくりと頷いた。




「それはね――――――――――――」










 






 確か、桜が散って、葉が緑に色づき始めたころ。

 クラス委員として、病院で入院中のお見舞いに行ったんだ。

 君のことなんて、これっぽっちも知らなかった。

 だから、先生に頼まれたプリントを渡して、すぐ帰ろうとしていたんだ。

 なのに。




『え、お見舞いに来てくれたの!? ありがと〜無一郎くん』




 病室に入った瞬間、ふわりと優しい声をかけてくれた君。

 特に何の面識もなかったにも関わらず、名前を呼んでくれたこと。




『っしゃ、先生に頼んだ通り、イケメンくんだわ。せんきゅーせんせ』


「聞こえてるよ」


『え? ・・・・・・あわわ、ナ、ナンニモナイデスヨ?』




 コロコロと表情を変えるところとか。

 桜みたいな素敵な優しい笑顔を向けてくれるところとか。








 気づけば、君に恋していた。

 だけどそれはもう、きっと叶わない。

















『わたしねぇ、桜が好きなの』


「ずいぶん唐突だね」


『そういうことはスルーしましょうね無一郎くん!』




 いつものように、僕はお見舞いに来ていた。

 君の病気は、ほとんど治る見込みがないらしい。

 ―――――――学校にも、もう来られないとか。

 紅葉は銀杏の葉が散りだすころ、君は桜色の紙飛行機を折りながらそう言った。




☆ つづき→←★イルミネーション【霞】



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設定タグ:鬼滅の刃 , 短編集 ,   
作品ジャンル:恋愛
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Nami - 冨岡さんとの甘々な話お願いします。少々ピンクとか…/// (2022年11月28日 16時) (レス) id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
さつむいこん(プロフ) - お酒さん» コメありがとうございます!!音柱様ぜひ書かせて頂きたいです!(ただし全年齢作品&作者自身未成年の為、あまり色濃くできないのでご了承を…)テスト前なので気長〜にお待ちいただけるとありがたいです(>.<) (2021年6月17日 19時) (レス) id: dc07c220d6 (このIDを非表示/違反報告)
お酒 - 宇髄さんが見たいです(^^)少しエ○く…とかってできますかね? (2021年6月17日 18時) (レス) id: 48240712ac (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - 吹雪さん» わっ……かりました。初書きになるので、遅いですし温かい目で見守ってください。 (2021年5月17日 20時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - むこぴさん» ありがとうございます! たぶん、絶対の時は三部作にする予定はなかったから伏線もほぼほぼないんですけど……笑 泣いていただけたなら嬉しいです。 (2021年5月17日 20時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さつむいこん x他1人 | 作成日時:2021年3月11日 18時

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