episode 9-3 ページ13
こうなったら、俺もこの状況に乗っかるしかないなって思って、
「アイちゃん、ちょっと横に…
あ、寝んねしよーか？」
小さい子どもに言って聞かせるように、背中を撫でながら言ってそっと上半身をベッドに横たえる。
そこへ潤くんたちが、ガラガラとカートを押して入ってきた。
「お待たせ」
相葉さんがいつになく、小さな声で言うと、
「あんがと。
じゃあ、すぐ準備して？」
２人に先を急がせる大野さん。
「アイちゃん、ちょっと体がしんどいからね、チックンさせて？」
大野さんがそう言うと、
「イヤ〜、アイちゃん怖いよぉ」
ってまた泣き出した。
「あぁ、泣かない泣かない、アイちゃん泣かないよー」
飛びっきり優しい声で言いながら相葉さんが、唯に駆け寄る。
この人の順応性の高さにはいつも驚かされるけど、今日は呆気にとられるレベル。
それほど多く唯の別人格に接したことがあるわけではないのに。
こうして今に相応しい対応がひとりでにできちゃうんだから、ね。
「これなら、セレネースだけで、いけっかなぁ」
大野さんは鎮静に使う薬を迷ってる様子でポツリと呟いた。
さっきまでの酷い状態は、何とか治まっているから、迷ってるんだろうね。
「取り敢えず、セレネースいってみれば？ダメならロヒも少し追加すれば良いじゃん」
潤くんが、持ってきたカートから出した点滴のルートを繋ぎながら言う。
「んじゃ、そうすっか」
その言葉に後押しされたのかそう言って、ポキッと小気味いい音をさせてアンプルを開けた。
それを手早くシリンジで吸い取り、ボトルにつめる。
「半分はワンショットで入れるな？」
「うん、分かった」
もう、お任せするしかないって思ってるから、素直に返事する。
「ほい、ニノ。これ着けて」
潤くんから渡されたのは、心電図モニターの電極シール。
セデーション中は呼吸抑制や不整脈に備えて、モニターに繋ぐのが通例。
そのための準備と理解した俺はそれを受け取り、左右両方の鎖骨下に貼り、残りの１枚を左肋骨の１番下に貼ろうとパジャマの首もとから手を突っ込む。
と、モジモジ動いていた唯が、
「きゃはっ！」
って、声を上げる。
「なぁに？くすぐったい？
ちょっとだけ、我慢」
さっきまで泣いていたのに。
「はい、もうおしまい」
パジャマのボタンを直してやり、左手を握りながら胸元をポンポンと撫でてやる。
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虹(プロフ) - ともさん♪はじめまして！１番ひっそりしているこちらにコメントを頂けて、とっても嬉しいです。にのちゃんと仲間のキレッキレのお医者さんとしての姿と、甘々で主人公ちゃんを溺愛する姿を書きたくて(笑)赤ちゃんまで生まれてこの先にのちゃんはどうなることやら(^_^;) (2019年1月4日 17時) (
レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 虹さん初めまして。一気に拝読させて頂きました。一気に読みした事で…ちょっと頭の中でパニクってます。でも〜かずくんの偉大な愛が主人公ちゃんの幸せを呼び寄せてるって思って涙が止まりません！素敵な仲間にも恵まれて…心がホッコリしてます。 (2019年1月4日 17時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - coorparooさん» coorparooさん、こんばんは。色々企んでますよ(笑)あっちのあの子たち、どうしてくれましょ？(^_-)考えるだけでニヤニヤしちゃいます。こちらは遂にベビーちゃんが生まれました。この先も頑張りますのでよろしくお願いします♪ (2018年11月4日 21時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - 雅☆和?さん» こんばんは！変わらずキュンキュンしてくれてて嬉しいです(^O^)喜び爆発のニノちゃんは出てきませんでしたが、こんなニノちゃんいかがでしたか？(笑)これからもよろしくです♪ (2018年11月4日 21時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
coorparoo(プロフ) - 更新＆お引越し開始、ありがとうございます。新しい家族の誕生も、あっち(？)の和と潤の成長も本当に楽しみにしています。 (2018年11月4日 21時) (レス) id: 252f82640a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2018年11月4日 19時
