49話 ページ50
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体育館に入り電気をつけに言っていると茉美がボールを取ってきていた。
「じゃあ3対3やろ!」
「まあ人数的にそれしかないよね」
「ならどう別れる?」
「やっぱグッパっしょ」
「「「「「「グーとパーで別れましょ」」」」」」
と何度かするとキチンと2グループに別れられた。
「嘘やろ??向こうスパイカーばっかやん」
「そういうそっちはセッターとリベロ揃っとるやん」
チームは私と胡桃とさっちゃん、茉美と美紀と凛の二つに別れた。私と胡桃は低身長なのでポジションだけでなく身長面でも不利である。最悪だ。
「じゃあ普通に15点マッチで線はそこの赤線までやけ!それより外出たらアウトね」
「Aボールぶっ飛ばさんでよ?」
「ウチを誰と思いよるん??ぶっ飛ばすに決まっとるやん」
「あ、場外ホームランしちゃう?」
「いやーA野球やったら強いんやけどな…」
「それな?ウチ野球の才能はあるけどバレーの才能はないけんな…」
笑いながらいつもと同じ会話をしていると中学に戻った感じがする。まあ皆は小学校からの経験者だけど私は中学から始めたから皆より圧倒的に下手なんだよね。
だから最初の頃は腕ふってボールをあちこちにぶっ飛ばして皆から色々からかわれるようになってた。私はネガティブだからまあ普通に傷つくけど事実だから何と言われようと別になんとも思わないって考えるようになっていった。それは今も変わらないみたいだ。
「こーい!」
私がセンター、胡桃がライト、さっちゃんがレフトに入った。一番最初は茉美のサーブみたいだ。茉美はバックアタックも余裕で打てるしサーブもめちゃくちゃ回転かかってて取りにくい。正直部内で一番スパイクとサーブ上手いんじゃないかと思ってる。羨ましい限りだよ。
茉美のサーブはさっちゃんの方へ行き、そのカットは胡桃へと上がった。私は胡桃のトスを打つべく少し後ろへ下がりトスが上がると同時にステップを始め、高く跳んだ。
目の前にいるブロックを避けて打ったボールは見事コートの角に決まった。
「ナイスキーA!」
「ナイス〜!」
「うぇ〜い!」
喜ぶ私達に笑う相手。
「ウチらも負けてられんわ〜」
「はよ次やろ!」
点をとったこちらのチームにサーブ権が移って胡桃がサーブを打ち、またラリーが続いていく。
バレーは苦痛でしかないと思う。それは今も変わらない。
…でも、今のバレーは少しだけ楽しかった気がする。
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桜(プロフ) - 紫月さん» コメントしてくれてありがとう。この作品を作ったのは愚痴とかの意味もあるけど、自分みたいな考えの人がいるのかどうか知りたいなって思ったのもあるんだ。だから別に偉そうじゃないし気にしなくていいよ!(あと、ハイキューに手を出してみたかったのもある…) (2021年4月25日 11時) (レス) id: a3e07da17b (このIDを非表示/違反報告)
紫月(プロフ) - 祝っていいかどうかわからないけど、新作おめでとう。この物語を書いて、愚痴をばらまければ、ストレスをばらまければ、いいと思うよ。偉そうな事言ってごめんね。 (2021年4月25日 7時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜 | 作成日時:2021年4月25日 7時