2.仮面を貼りつけた美少女は知っている

第51話『年金』 ページ3

あかりside


上杉「そこがつまってるから、トイレが使えないんじゃね？」


だから洗濯やお風呂もダメってことか。



小塚「だけど。」


と小塚くんが不思議そうな顔をする。



小塚「汚水枡なんて、自分で簡単に掃除できるんだよ。どうしても自分でできなかったら、専門業者を頼めばいいんだし。」



彩「お金に困ってるから、業者は頼めないと思う。」


と彩ちゃんが言ったが、気になったことがあるので口を開く。



『彼にお金がなくても、父親のお金があるはず。下水がつまって、トイレを使えなくなるほどだったら多少出費がかさんでも、業者を頼むんじゃないかなぁ。』


と言うと、彩ちゃんは納得したような顔をした。




上杉「啓太郎の金って、どのくらいあるんだろ。」


そう言ったのは上杉くんだった。




上杉「啓太郎は、会社を退職って書いてあったから年金生活だよな。息子を養えるくらいの年金、もらってるんだろうか。」



話が進むにつれ、彩ちゃんがわからない。というような顔をしたのでこそっ。と近くに行って説明する。



『会社員が退職後にもらえる年金っていうのは、働いている間に本人の給料から差し引かれる分が多くなって将来貰える年金が多くなるの。』


というと、納得したようだった。




『でも、車を維持できているんだから、そこそこはもらってるんじゃないのかな？』


と気になったことを言った。

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