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チルドレン 5 (スナイダー+α ページ11

珍しいことにスナイダーに誘われ食堂に行った。まあ、食堂には案の定、烈火のごとく怒るエンフィールドがいて。
ほんとに何やらかしたんだと心配になるほど怒られているスナイダーを横目に食事をすませた。

助けないのは自己判断だが、絶対に自業自得だからだ。こんなにも怒るエンフィールドなんて珍しいものだ。

で、現在、長くなりさそうのスナイダーのお説教を放置してシャワーを済ませて部屋に戻ってきたわけだけど。

「…なんでいるのさ?」

部屋の中央にある椅子に体育座りをしながらテキトーに手に取ったであろう雑誌に目を通しているスナイダーにそう投げかける。

スナイダーは不貞腐れた顔を雑誌で隠すようにしながら呟く。

「追い出されたんだ」

「ほんとに何したの?」

「…………蹴った」

……なるほど。
きっとシャワー中に何か言われて蹴ったんだろう。何かとは言わないけど、蹴ったんだろう。
そうか、あの時は結構緊迫した状況だったのか。

「それは…なんとも……」

ご愁傷さまです…。
ひっそりとエンフィールドに祈りを捧げた。
流石に悪いと思ったんだろう。どうりでやけに静かに怒られていたことに合点がついた。

「まあ、寝るだけだし…私はいいけどさ」

「謝りはしたぞ」

「…そう」

私の言いたいことを先読みして答える彼の
さも、悪気なしな態度に苦笑いしてしまう。

と、ここで少し喉が乾いたことに気がついた。
お子様と寝るし、早めに寝てしまいたいこともあり紅茶でも入れようと思い立ち、それをスナイダーに伝える。

「俺もいく」

「誤解されるからダメ」

スナイダーは子供だし何かあるわけないが、さっき食堂で何人かに忠告された。食堂もまだ人が多い時間だし、今スナイダーと一緒にいたらすぐにお説教が始まるだろう。

誤解でもなんでもないけど、スナイダーを半ば強引に振り切って早足で食堂に向かった。



「あれ、エンフィールド」

「マスター!」

キッチンカウンターにいるエンフィールドに声をかけると子犬のように輝かしい瞳が私を捉えた。ま、眩しい。

「なにしてたの?」

「ブラウン・ベス先輩に頼まれて紅茶を入れて
ましたよ」

マスターもどうですか?
いかにも人が良さそうに微笑む彼に素直に甘えることにした。

お願いすると、早速、戸棚からカップを取り出し温める準備を仕出したエンフィールドに、もう一杯お願いと言うと突然。
彼の動きが止まった。


_________

全然短編じゃねーじゃんと思ってます。

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作者名:豆腐 | 作成日時:2019年4月5日 22時

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