第三十六話 ウワサ ページ6
NOside
その日は鶴丸と薬研が買い出し当番の日だった。
不足している調味料や生活用品が書かれたメモを持って、万屋へと向かう。
「刀が買い出しって…驚きだな…」
「まぁ、そうだな。でも馬当番も畑当番もあるんだ。主婦みたいに買い出し当番があったって不思議じゃない」
不服そうな鶴丸を諭す薬研。
Aは本丸の外には出ることが出来ないため、外がどうなっているかは知らない。
万屋がある土地付近は人も割と多い。
だから…
「ねぇ、聞いた？噂なんだけどさ、あそこにあったブラック本丸の新しい審神者って、死刑囚なんだって」
「え！？マジ！？」
なんて話している声も聞こえてくる。
鶴丸と薬研は気づく。
この人たちが言っているブラック本丸とはうちの本丸だということを。
指を指している方向が一致していることや、ここら辺に元ブラック本丸なんてうちしかないからだ。
けれど、聞こえてきたのは「死刑囚」という言葉。
二人の足取りは立ち止まってしまった。
そして、騒音のように耳に入ってくる話し声。
何も、一人の人が噂をしているわけじゃないからだ。
よく聞いてみれば、周りの全ての人間がその話題の話ばかりしていた。
「死刑囚ってマジかよ…怖ェ…」
「でもなんで死刑囚が？」
「知らねぇよ…何考えてんだか政府は」
「凶悪な殺人犯なんでしょ？」
「政府は事件があったらどうする気なんだろう…」
「私、10人も殺した殺人犯って聞いた！」
「え！？私は強盗殺人を犯したって聞いたよ…」
ウワサは膨らんで膨らんで膨らんで。
どんどん肉付けされて酷くなっていく。
鶴丸と薬研は顔を見合わせて、「ウワサ…だよな？」「たかがウワサだ…」と自分達の中でで正当化しようとした。
だって、やっと信じれるようになってきたのに。
自分たちも、Aのことを信じれるようになってきて…やっとやっと優しい人に出会えたというのに。
けれど、正当化なんてできなかった。
真実が知りたいから。
よく考えてみたら、この前…｢私は皆さんに隠していることがあるのに｣と言っていた。
「隠していることって────────、そういうことなのかよ…大将」
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やま(プロフ) - えーぽん☆さん» わあああああああ＞＜;！！！すみません！！返信遅れてしまってごめんなさい！！ありがとうございます！更新頑張りますので、引き続き応援宜しくお願いします！ (2017年9月10日 3時) (
レス) id: beda6b252c (このIDを非表示/違反報告)
えーぽん☆(プロフ) - とてもおもしろいです！！応援しています！更新がんばってください^ ^ (2017年7月18日 20時) (レス) id: 90d6d315b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やま | 作成日時：2017年7月17日 19時
