第五十三話 静かな理由 ページ28
- 鶴丸国永side-
俺らの任務は、刀の救済。
でも、闇堕ちした刀が襲ってくれば例えその刀剣が自分だとしても斬らなければならない。
…辛い。
出陣してから約５分。目の前に迫るのはら黒々としたもやに包まれた禍々しい本丸。
皆それぞれ
編成は比較的、実戦経験豊富で高レベルの太刀や大太刀などで組まれている。
もし、襲われてもいいようになるべく高レベルで組んだのだ。
固唾を飲み込み、本丸を見据えた。
｢…さぁ、大舞台の始まりだ！！｣
いつものように決まり文句を吐き捨てて、門を突破し、本丸内へと突撃する。
俺の後ろにいた男士たちも走り出し、俺に続いて本丸内へと入る。
のだけれど───────…
｢…え？｣
｢…なぜ、誰もいないのですか？｣
｢罠か？｣
気合を入れて突撃したのに、中を開けてみれば襲ってくる刀どころか人の気配すら感じない。
嫌な…予感がする…
｢平野！偵察頼む！｣
｢分かりました！｣
唯一短刀である平野を偵察に向かわせ、残った大太刀や太刀などの偵察値が低い刀は互いの背中を預けて、どこからいつ襲われてもいいように気を張る。
妙に静かなこの雰囲気がなんとなく気持ちが悪い。
数分後、平野が焦ったような表情でこちらに駆け寄ってきた。
｢…ここにいる刀剣は全て重症です…！！｣
｢は！？｣
｢闇堕ちしている刀剣は一振りも見当たりません！！｣
｢んな…バカな！｣
どういう事だ。
じゃあどこにいるってんだ…
────────主…
嫌な予感は的中した。
｢平野、鶯丸はここに残って重症の刀を介抱しろ！くれぐれも気をつけてだ！その他は本丸に急いでもどるぞ！！！｣
主の言っていた、ヤツは闇堕ちした刀剣を連れて…多分……俺らの本丸に向かったんだ！！
行き違いで！！
やばい。
本丸に残っているのは短刀や脇差ばかり。
唯一、三日月がいるだけで…！！
｢主が…！！殺られる！！｣
平野と鶯丸を置いて、本丸へ急遽帰還することになった。
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やま(プロフ) - えーぽん☆さん» わあああああああ＞＜;！！！すみません！！返信遅れてしまってごめんなさい！！ありがとうございます！更新頑張りますので、引き続き応援宜しくお願いします！ (2017年9月10日 3時) (
レス) id: beda6b252c (このIDを非表示/違反報告)
えーぽん☆(プロフ) - とてもおもしろいです！！応援しています！更新がんばってください^ ^ (2017年7月18日 20時) (レス) id: 90d6d315b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やま | 作成日時：2017年7月17日 19時
