第三十一話 救われた ページ1
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私がこの本丸の審神者に就任してから約一年が経った。
私を「主」や「大将」と呼んでくれる子達も増えてきている。
すごくすごく嬉しいことで、そう呼ばれる度に胸がジンワリと暖かくなった。
血や傷で、ボロボロだったこの本丸も皆で少しずつ修復し、今ではボロボロだった頃の面影は微塵も残っていない。
私が心配していた、前任の残り香もすべて消し去った。
私も、刀剣男士も、ここで新しく生きていく。
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今朝からは…大農業大会とでも命名するとしよう。
今朝からは刀剣男士＋私と、総出で収穫をしたり、種を植えたりとまさしく「大農業大会」を行っている。
そろそろ備蓄していた食材も切れた頃であり、丁度たくさんの野菜や果物が実をつけていたため皆で収穫しよう！と提案したのだ。
食材の買い出し組、畑を耕す係、種をまく係、収穫する係と別れてそれぞれが別々に行動していた。
ちなみに、私は畑を耕す係であり…
畑を耕す係は、歌仙くんと三日月さんと鶯丸さんと乱ちゃんに厚くんである。
けれど、二人ほど人選を間違え…実質、ちゃんとやっているのは、三日月さんと乱ちゃんと厚くんと私だけであり…
「服が汚れてしまう…！」
「茶を飲んでくる」
とか言って、やらない者が2名。
まあ、仕方がないかなって思い私は「あはは…」と苦笑いをしたのだけれど、乱ちゃんに「あるじさんがちゃんと言ってよ！」と怒られてしまった。
でも、刀剣男士には強く当たれない。
同情なのか、苦しんでいた姿を思い出すと強く当たるなんてことできない。
はぁ…とため息をつき、持っていたクワを持ち直すと
チョイチョイと肩をつつかれた。
振り返ると…
「すまんな…ちと、手が汚れてしまってな…顔に泥がついているようなんだが、取ってくれぬか」
三日月さんがいて。
｢顔に泥がついているようなんだが｣とか言ってはっはっはっ、と呑気に笑っているが…
「すみません…どこの泥ですか？」
顔中についているため、どこの泥を取ればいいのか分からない
たまたま懐に入っていた小さな手鏡を急いで取り出し、開いて鏡を向けると
「あなや…これは…なぜこんなふうに」
「ははは…顔、洗ってきた方がよさそうですね…」
驚いた顔をして、井戸の方へと走っていく。
その後ろ姿を見て、ふと思い出した。
私は…三日月さんに救われたようなものだと。
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やま(プロフ) - えーぽん☆さん» わあああああああ＞＜;！！！すみません！！返信遅れてしまってごめんなさい！！ありがとうございます！更新頑張りますので、引き続き応援宜しくお願いします！ (2017年9月10日 3時) (
レス) id: beda6b252c (このIDを非表示/違反報告)
えーぽん☆(プロフ) - とてもおもしろいです！！応援しています！更新がんばってください^ ^ (2017年7月18日 20時) (レス) id: 90d6d315b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やま | 作成日時：2017年7月17日 19時
