その顔見せて？ (ページ7)

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朝、教室に行くとお面をつけた悠人くんがいた。

「おはよう、悠人くん。また、高田城くん待ってるの？」

悠人くんは私の質問には答えず

「Aさん、隼人くんとオレ似てますか？」

と言ってきた。ハヤトくん？誰だろうと一瞬考えるが、悠人くんと私が共通して知っているハヤトくんは1人しかいないと思う。

「隼人くんって新開先輩だよね？ごめん。私、新開先輩のこと殆ど分かんない。てゆうかほぼ、名前しか知らない」

「…ぉかった。Aさん、オレだけを見てくれますか？」

「え？」

「オレを新開悠人、ただ1人として見てくれますか？」

「うん？悠人くんは悠人くん…じゃないの？」

「Aさん、もっかいいってください」

「悠人くんは悠人くんでしょ？」

お面を外し、私に飛びついて来た。顔近っ！

「Aさん、オレと付き合ってください。高田城さんのところ行った時から、Aさんの事が気になってたんです。
でも、きっと隼人くんを含めてオレのこと見るんだろうなって思って告白できなかったんです。そしたら、Aさんはそんな人じゃなかった。ちゃんと悠人って呼んでくれた」

嬉しい…けど…

「悠人くんも、私のことちゃんと見てくれる？」