【歌い手】男の人が怖いけど姉さんは仲が良い【96猫】 (ページ44)

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四十二話ページ44

向かったのは、車...

いや、誰の？

と思ったら、鍵が空いたみたい。

姉さんは僕と一緒に後ろの席に座った。

そして、運転するのは天月のよう。

もう死んだあぁぁあ...

どこに行くのか分からないけど～...

嫌な予感しかしないよー！

もう半分諦めて、外の光景を眺めておく。

人、人、人。

やっぱり、都市には人が多いなぁ...

人口密度も高くなるしなぁ...

人間、要らないねっ！

え、そう思うの僕だけ？

...そっか。

こんな茶番をしていたら、ついたようだ。

何処、ここ。

目の前には大きいマンション...

いや、アパートっていうのか？

ごめん、僕馬鹿だから違いがわからない...

そして、姉さんに手を引かれ車を出て、何回かへと向かう。

天月は車を止めにいったよ。

でも、人がいるから音は聞こえないし...

面倒くさ。

エレベーターに乗り、何階かで止まった。

そして、出ていくのは人。

まだ、此処では降りないみたい。

また上に上がり始める。

また、止まった。

此処で、降りた。

そして、何個かの部屋を通りすぎ、ひとつの部屋の前で止まる。

姉さんはインターホンを連打し始めた。

馬鹿なの！？

何人か家から出てきて、こっち見てきたけど！？

恥ずかしい。

というか、苗字のところを見てみると、一ノ瀬...

ん？

一ノ瀬？

出てきたのは、そらるだった。

姉さんとそらるは一言二言話して、僕はそらるに家に入りなさい、とアイコンタクトされたので入る。

姉さんは、入らないのかな？

と思い、ドアの方を見るとそらるは手を振って、ドアを閉めた。

ん？

姉さんを追い出したの？

なんで？

そらる「いらっしゃい」

耳に心地よい、低音が鼓膜を擽る。

嗚呼、やっぱり好きだなぁって。

思ってしまうんだ。