【歌い手】男の人が怖いけど姉さんは仲が良い【96猫】 (ページ39)

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三十七話ページ39

96猫side

わしの膝の上で寝ている妹...

Aを見る。

彼女は、大泣きしたのち疲れたのか、寝てしまったのだ。

『ごめんなぁ...』

わしが声を出しても、肩を上下に動かし呼吸をしているAは変わらない。

わしはAにさえも、まだ言っていないことがある。

まぁ、それは言わないが。

...っと、噂をすれば、だな。

電話がかかってきた。

彼から。

『もしもしぃ？』

Aを起こさないように、小声で電話にでる。

？？「「あっ、96ちゃん？」」

間違いない、この声は。

『よう、あまちゅ。』

わしの彼氏であり、歌い手仲間のあまちゅこと、天月。

天月「「ねぇ、"あの子"は、どんな感じ？」」

あまちゅがいっているのは、Aのこと。

彼女は"梅雨"という少女に裏切られている。

だから...

人を、信じられない部分もあるのだろう。

可哀想、なんて思っちゃいけない。

大丈夫？なんて、声をかけちゃいけない。

彼女にそう言えば消えてしまうから。

儚く、散ってしまうから。

舞うことも出来ずに。

それなら...

わしたちは...

『あまちゅ、作戦だよ。』

天月「「うん！！！」」

君を救い、この後の人生を守るよ。

だから、だから...

それを、誓いますから...

"死なないで"