【歌い手】男の人が怖いけど姉さんは仲が良い【96猫】 (ページ35)

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三十三話ページ35

感謝、感謝かぁ...

あれから数時間、感謝と考えられる言葉を書き留めたが。

"ありがとう"、"うれしい"、"よろしく"くらいしか思い付かない。

どうしようか。

リスナーさんとかに向けてだしなぁ...

『姉さ、ん...』

姉さんの部屋に入ると、姉さんは寝ていた。

しかも、机にもたれて。

全く、風邪になるよ？

と思いながら、何をしていたんだろう。

と思い机の上を覗き混む。

『！』

そこには、メモがあった。

○伝えたいリスト

⋅ありがとう

⋅嬉しい

⋅これからもよろしく

⋅ごめんね

⋅大好き

⋅信じている

⋅信じて

こんなにも、考えていたのか。

姉さんなりに、色々と考えていたんだな。

と思い、メモを手に取る。

折角だし、これ使おうか。

姉さんをベッドの上に寝させ、自室へ戻る。

『は、じめるか...』

まず、作詞する。

そこから曲をつくって行く。

姉さんの声に合うように。

尚もかつ、リスナーさんの期待に応えるように。

よし、作詞を始めよう。

ここは、"感謝しています"にしたほうがいいのか？

いや、ここは具体的にした方がいいか。

一通り書きおわったら見直す。

ここの"雨を見ていたんだ"を、"雨を見上げたんだ"にした方がいいか。

濡れてるから、泣いている、という風に繋がるから...

此処に少し言葉をつけたした方がいいかな...

いや、ないほうがいいな。

次は曲に取りかかる。

リスナーさんが好きであろうイケボとカワボを混ぜさせて...

裏パートはハモりをわざとすこし怖そうか。

はじめは...

鏡音姉弟に歌わせて、見本にしようか。

その方が、姉さんも覚えやすいでしょ。

そう考えながらも曲は案外早めに作り終えられた。