【歌い手】男の人が怖いけど姉さんは仲が良い【96猫】 (ページ30)

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二十八話ページ30

You side

目が覚める。

あ～あ、やっぱり根来はまだ早かったか...？

暴走しまくっちゃうよ...。

っていうか...

喉乾いた。

周りを見ると、家にいる。

ということは、誰かが助けに来てくれた感じかな？

わしの予想はそらるさん。

たしか、空手黒帯でしょ？

強すぎ...

笑えないよ。

わしは体を起こす。

きちんとベッドに連れてきてくれるなんて、優しいな。

下に降りると、姉さんの声が小さく聞こえる。

96猫「Aとわしは、だから...だから、少し人間不信を持っていて...」

嗚呼、教えちゃったのか。

どうせ、あなたたちも同情するんでしょう？

そして、その内軽蔑した目で見てくるのでしょう？

まふ「そうだったんですか...なんで、Aさんは助けを求めなかったんでしょうか？」

え？

普通なら、「辛かったね」とか、知ってますよ感を出すのに...？

何故、わしが助けを求めなかったか？

そんなの、姉さんに心配をかけたくなかったからで...

そらる「確かにな。信頼してるなら、助けを求めても言い筈だ。」

信頼、してるよ？

してるから、わしは頼れないからで...

あれ？

なんで、信頼してるのに、頼れないの？

信じている人だからこそ、頼れるんじゃなかったっけ？

なんで...？

まふ「ねぇ、出てきなよ...

Aさん」

いつ、気づかれていたのだろうか...？