【歌い手】男の人が怖いけど姉さんは仲が良い【96猫】 (ページ28)

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二十六話ページ28

棗(96猫)side

怖くて動けなかった。

すると、Aの様子が変わる。

『...ﾌﾞﾂﾌﾞﾂﾌﾞﾂﾌﾞﾂ』

何かを唱えている？

いや、Aじゃない。

「根来(ねこ)...？」

Aのもうひとつの人格。

それが根来。

もぶ「ギャハハハハ、こいつキモーw」

は？

Aは、根来は気持ち悪くない！

モブ「ほんとぉにぃきもぉちわぁるぅぃ♡」

お前が気持ち悪いわブーッス！

あ、ここは家の近く...

ってことは、そらるんなら根来を止められるかも？

モブたちを横目に家に急いではいる。

「そらるんっ！」

ドアを開けると共に叫ぶ。

そらる「なにっ？」

危険を察知したのか、慌てて出てくるそらるん。

「Aを止めてっ！」

すると、そらるんが急いで家を出る。

そのあとを着いていくと、蹴られている根来...

ではなく、周りに倒れている人たちがいて頭を抱え泣いているAがいた。

『ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい...』

ヤバイな...

「A...？」

わしが名前を呼ぶと、肩を揺らすA。

『ごめんなさ...』

Aは下を俯いたまま倒れた。

「Aっ！」

気を失っている...？

「よかっ、たあぁぁぁあ...」

怪我とかじゃなくて。

そらる「え、話に追い付けないんだけど？」←

空気読めん奴やなぁ...

「後で話す。取り敢えず、家までおんぶしてくれん？」

そう言うと、そらるんはAをおんぶする。

「ただいま」

ドアを開けながら、そう告げる。

まふ「お帰りなさ...46猫さん！？」

あ、そうだ、こいつ本名知らんのやった。

ま、わしが結構呼んでるけど。

「まふには悪いけど...Aの過去を話させてもらうな？」

ごめんね...

A...