188人 ページ38
『…どなたでしょう？』
マリスを庇うように一歩前に出るA。
恐らく、この男が校舎裏でコトをしていた男だろう。
思っていたより大柄だが、あからさまに脳筋だと分かる筋肉の付き方をしている。
マリスの執事は結構前にマリスに戻れと命令されこの場には居ない。
｢誰でもいいだろ？なぁ、楽しいコト、しようぜ？｣
身体中をジロジロといやらしい目で見てくる。
『…はぁ、気持ち悪いですね。吐き気を催しますよ』
その言葉にマリスは目を剥く。
Aがそんな言葉遣いをすると思っていなかったからだろう。
男は煽られたためか、｢あぁ？｣とが鳴り声を喉から出した。
｢このクソアマっ、舐めやがって｣
振り上げられた腕。
Aは体勢を低くして腕を顔の横へと持っていく。
確かに男の腕はその腕へとあたり、痛みはあれど怪我は防げたようだ。
『貴方のような汚らわしいものを舐めるだなんてしませんよ、汚い』
そう言い笑うA。
精一杯の煽りだった。
しかし上手くいったようで、男は｢このっ、｣ともう一度腕を振り上げた。
男は大柄だ。
小柄であるAの方がスピードがはやく、避けるのは容易い。
さらに言えば、彼女は前の学校でのチャンピオンである。
Aは拳を握り、そのまま男の鳩尾へと沈めた。
｢う"っ…｣
男は口から唾を吐きながら倒れた。
『…ふぅ。』
蔑んだ目で男を見下ろすA。
マリスは怯えたようにその場から動けていなかった。
『大丈夫ですか？』
｢っ、はい、すみません、ありがとうございます｣
貴族の彼女にとってこんな経験は初めてだったのか、目から涙をボロボロと零し始めた。
目を固く閉じ、自分を安心させるように｢大丈夫、大丈夫｣と呟くマリス。
｢おい、何があった！｣
五月蝿かったのか、やってきたのは雷同だ。
『雷同さん、ここ治安悪いですよ、きちんとこういう人の処理を頼みます』
雷同は男へと目を向けると、｢嗚呼、なんだこの雑魚か｣と言い唾を吐いた。
｢すまんな、こんな雑魚無視してた｣
『まぁそうでしょうね。
女性としては雑魚でも十分強いので、生徒指導くらいはして欲しいです』
｢そうか、女目線だとそうなるのか｣
『妹さんが襲われたら嫌でしょう？』
｢当たり前だろ。…ん？いや待て、お前何故俺の妹のことを知っている？｣
雷同を無視しAは『さ、帰りましょう』と促した。
その後ろでは雷同が少し寂しそうにしていた。
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ライムてにゃん(プロフ) - マリスちゃんやっぱりキャラデザとかも好きでしたが性格も好きです泣更新頑張ってください！ (2021年6月17日 22時) (
レス) id: 0453d1bfe4 (このIDを非表示/違反報告)
すごもり - できました！端末の問題だったかもしれません。申し訳ございませんでした… (2021年6月12日 23時) (レス) id: 5cac051a93 (このIDを非表示/違反報告)
すごもり - 名前変換、できません… (2021年6月12日 14時) (レス) id: 5cac051a93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年6月12日 12時
