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部屋に戻ると特におかしな点のない風景が広がっているだけだった。
『ごめん、起こしちゃったよね』
ht｢別に｣
未だ拗ねているのか、ふい、と顔を逸らすひとらんらん。
『ごめんなさい』
再びそう告げば、ひとらんらんは嫌そうに顔を顰めた。
ht｢何度もいいって、そんなに謝らなくて｣
やめて、とだけ言い布団を被るひとらんらん。
Aは何も言えず、黙って俯いた。
何が悪かった？
自分は何か悪いことをしてしまっただろうか。
思わず反射的に謝ったが、考えれば考えるほど自分がなぜ謝罪したのかが分からない。
Aが首をひねっていると、気がついたら辺りの蒸し暑い空気はなく、チチチと鳥が歌っている。
『…朝』
まさか、寝てしまうとは。
驚愕するAを置いて太陽は上がってくる。
『散歩、しようかな』
普段なら絶対しないし、思いつかない。
しかし、何故か今のAにはそんな案が浮かんだ。
『…久しぶりに体を動かすのもいいかも』
昇降口に出ると、雨はやんでおり済んだ空がAの頭上に広がっていた。
小鳥のBGMがあるからか、爽やかに感じる。
『意外と雨水は残っていないのね』
雨水に移る自分を見下ろしながらAはそう呟いた。
『とりあえず…どうしましょうかね』
校舎を出て右側へと向かっていく。
チラ、と見えた花が気になったからだ。
何があるんだろう。
そんな好奇心だけがAを動かす。
｢ふっ、もっと…｣
遠くから聞こえたいかがわしい声にAは足を止める。
声の方向は確かに今Aが向かっている方向から聞こえたものだった。
…お取り込み中ですか。
花を見れず残念そうに引き返すA。
こんな公共の場でやらなくても、と思うが両親の目がキツイのだろうか。
…だとしても、ここでやるべきでは無いが。
｢…っ！見つけた！｣
昇降口から反対側へと向かっていたAの腹に誰かが突撃してくる。
『う"っ…』
思わず声が漏れ、瞬時に相手を見る。
視界に映ったのは、群青の靡く髪の毛。
『…マリス？』
なんで、と目を見開くAにマリスは少し照れくさそうに笑った。
｢A様が居ない学校生活なんて楽しくないですから｣
そういうマリスだが、Aからは彼女の執事が顔を真っ青にし困った表情を浮かべているのがわかる。
『無理を言って来たんですかね。』
Aの言葉にマリスはギク、とした後あからさまに目を逸らし｢いやぁ、｣と言い訳を始めた。
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ライムてにゃん(プロフ) - マリスちゃんやっぱりキャラデザとかも好きでしたが性格も好きです泣更新頑張ってください！ (2021年6月17日 22時) (
レス) id: 0453d1bfe4 (このIDを非表示/違反報告)
すごもり - できました！端末の問題だったかもしれません。申し訳ございませんでした… (2021年6月12日 23時) (レス) id: 5cac051a93 (このIDを非表示/違反報告)
すごもり - 名前変換、できません… (2021年6月12日 14時) (レス) id: 5cac051a93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年6月12日 12時
