182人 ページ32
pk｢そういえば、何を調べてたんですか？｣
思い出したようにぴくとが言葉を放つ。
そーは｢嗚呼、ここの事っすよ｣と後頭部を掻きながら言った。
so｢ほら、卒業アルバムとかあればそれも頼りになるかと思ったんですけどね｣
残念そうな表情からは卒業アルバムなどなかったのだと言うことが窺える。
『…なるほど、分かりました。少々いいですか？』
so｢え？別に良いと思いますけど｣
Aはそーに許可を貰ってから軽くホコリを叩きつつ棚を見ていく。
『…あった』
数分後、Aはある本を取り出した。
『なんでここにあるのかは知らないけれど…どんな世界にもあるものなんですかね』
その手に握られている本は見覚えのあるものだ。
…前の国では、禁書と呼ばれていたものだ。
パラ、と開くと出てきた文字。
Aのことが書かれている禁書はひとらんらんの母国語だったが、今回の禁書は逆にAの母国語だ。
ラッキー、と内心思いつつページをめくっていく。
"お前は誰や？"
まるで語りかけるかのような書き始め。
Aの物は淡々と綴られているだけだったため、一瞬驚き手を止めるが、その続きを読んでいった。
汚い文字は終わるのを知らないかのように詰め込まれている。
"いや、誰でもええ。俺は 謐丞ｳｶ 。アンタは知らへんかもしれんけど、 迪ｿ螻ｱ の生徒や。"
文字が違うもので塗りつぶされているような、よく分からない文字の連なりに目眩がしそうになる。
しかし、確かにこの本は禁書であるはずなのだ。
汚れていて、語りかけてくるようなものではあるが。
"俺は子供やない。見た目は小学生。でも、1度は大人になった身だ"
…理解できない。
顔を顰めているのに気がついたのか、ケイタは近づいてきたがまともに文字を読めなかったらしく、断念しみんなの元へと歩いていった。
"はやく、早くアイツを、 繝ｭ繝懊Ο を、助けてやらな。アイツの命を奪ってもうたって、 繧ｾ蜴ｶ やって気が滅入っとる。俺が助けたらな"
ぐちゃぐちゃしている文字を優しくなぞる。
恐らく、塗りつぶされているところは各自名前が重なるのだろう。
しかし、命を奪われた者を…死者を助ける？
話が飛びすぎて理解出来ていないAの肩に誰かの手が乗る。
『っ、』
ht｢…どうした？大丈夫？｣
心配した様子のひとらんらんの表情にAは少し安心したように柔らかく微笑んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 179人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ライムてにゃん(プロフ) - マリスちゃんやっぱりキャラデザとかも好きでしたが性格も好きです泣更新頑張ってください！ (2021年6月17日 22時) (
レス) id: 0453d1bfe4 (このIDを非表示/違反報告)
すごもり - できました！端末の問題だったかもしれません。申し訳ございませんでした… (2021年6月12日 23時) (レス) id: 5cac051a93 (このIDを非表示/違反報告)
すごもり - 名前変換、できません… (2021年6月12日 14時) (レス) id: 5cac051a93 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年6月12日 12時
