26人 ページ26
zm「...へぇ、つまりは姉さんを守るために誘拐した、と？」
ゾムの鋭い睨みにシャオロンは目を反らす。
zm「で、A姉さんは三日以内には帰ってくるんやな？」
sho「その予定やで」
zm「ふーん...絶対に返せよ」
sho「分かっとるって」
内心ではシスコンか、と突っ込みを入れるシャオロンだったが、ゾムの少し安堵したような表情がそんな気持ちをどうでもよくさせた。
zm「ちなみに、その依頼は誰が出したん？」
sho「聞きたいん？」
zm「当たり前やん。俺がぶっ殺したんねん」
復讐に燃える瞳は、濁っていた。
sho「...俺は、Aはそんなことして喜ぶような人やないと思うけどな」
zm「そんなん、当たり前やん。あくまで俺の自己満足やで」
ゾムの返答に困ったように笑うシャオロン。
zm「で？誰なん？」
ゾムのその問いに答えることができず、口を閉ざすシャオロン。
ゾムは無言でシャオロンの頬を引っ張った。
sho「
バタバタと暴れたシャオロンに仕方なく手を離すゾム。
sho「はぁ...お前の学校におる、それだけは教えたるわ」
服を整えながらもシャオロンの答えに、ゾムは反応する。
zm「俺の学校におる...全員殺せばええか？」
sho「は？ちょ、お前馬鹿！それは馬鹿やで、脳筋すぎるやろ」
ゾムは不満そうに口を尖らす。
それだけAを大切に思っているのだろう。
sho「はぁ...人は殺さんといてな」
zm「...分かったわ」
シャオロンは若干ゾムに不安を感じながらそれ以上言及しなかった。
zm「...絶対、姉さん守ってな。で、返してな？」
sho「おう、任せとけ」
ゾムはどこか安心したように「任せられへんわ」とふざけ始めた。
シャオロンもいつもの調子に戻り馬鹿を言い合う。
zm「...じゃ、そろそろ俺は戻るわ」
sho「ああ、ほんまに？行けるん？」
zm「あー、そう言えばお前見たことなかったな。
木を伝ってけば簡単やで」
シャオロンはなんとも言えず苦笑いを溢す。
sho「んじゃ、俺は帰るわ」
zm「...せや、忘れとった。
...ありがとな」
慣れなさそうに感謝を述べたゾムにシャオロンは驚きながらも、「任せとき」と笑った。
ゾムは行きとは違い、多少の不安は残るものの晴れた心で家へと向かっていく。
sho「...どうせロボロは彼奴と話しとるやろうし、はよ帰ったげな」
シャオロンは誰に言うわけでもなくそう呟くと、足早に家へと向かって走り出した。
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ぽっぷこーん(プロフ) - 神作ありがとうございます。29話、やっぱ、置きとったんかの所起きるですね (2021年10月12日 19時) (
レス) @page29 id: 23b3a74ded (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 初コメ失礼します！私もその曲好きです！最近知ったのですがこういう悪役令嬢の話をよく読んでるので他の曲より歌詞がグッときますよね！これからも頑張ってください！ (2021年4月10日 22時) (レス) id: 409dd9da63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年2月14日 0時
