9個 ページ9
数日後。
登校したのは新しい高校。
フルーフ高等学校。
偏差値？元々落として入っただけであって、地頭は良いので。
楽勝だった。
今は7月。
直ぐに夏休みにはいるため、友達は出来ないと考える方が妥当だろう。
そもそも素で友達を作れるような性格ではないし。
周りに合わせるだけだから遊ぶような友人なんか作れない。
...と、思っていた。
「え、ゲームやるの？嘘、俺もやるんだよね〜」
一言言おう。
なんやねん、コイツ
しかし、直ぐに分かった。
平太と話したからか、余計に。
転生前の魂だけの時、見かけたオーラ。
あのときは...
黒沼太陽、だったかな。
目の前の男を見ていると首をかしげられた。
「あれ、知り合いだっけ？」
じっと見ていたからかそう聞かれる。
『いや、私は貴方のこと知らないけど』
そっか、と言って笑う目の前の男。
本当になんなん？この人。
「あ、俺はぺいんと！宜しくね」
へら、と笑うぺいんと。
『...宜しく』
ぺいんとは話しちゃった！とどこか照れている。
ほんまなんやねん...
pe「あ、シュラハト高等学校から来たんだよね？」
何で知ってんの？
睨み付けると「あれ、君が来る前に先生いってたけど」と付け加えられる。
あのクソ教師...！
pe「俺の弟居るはずなんだけど...」
弟？
首をかしげる。
２年だから、１年の弟かな？
pe「あ、弟って言っても従兄弟だからね？」
そう言うことか、と頷く。
pe「
...一瞬反応が遅れる。
そっか、前までは如月やったけど、離婚したから早乙女になったんやった。
『Aでいいよ。面倒くさいし。私は従兄弟なんて...いや、居るわ。でも、数える程度。
で、名前教えてくれないと弟さん知ってるか分かんないよ』
一限目が何時から始まるか分からずに周りに合わせ教科書を出しているとぺいんとが「そうだね、」と名前を言った。
その名前に吹き出す。
『ん"、ごほっごほっ』
噎せて胸を叩きなんとか呼吸を取り戻す。
凄い目線で見られたけどええわ。
pe「大丈夫...？」
大丈夫やないわ、と怒鳴りたいのを耐え『大丈夫』と返す。
まさか...
まさか、その従兄弟がロボロだとは誰も思わないだろう。
コイツ...コイツとは、関わりたくない。
pe「...え？俺嫌われてる？」
あからさまに無視を始めた私に明らかに悲しむぺいんと。
あー...無理だわ。
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年1月1日 0時
