32個 ページ32
次の文化祭準備期間にある程度のイメージを固めたものを女子生徒が持ってきた。
早い。
結構良くありがちな、レンガの背景にかかれている虹と羽。
まぁ、かわいいし良いんじゃないかな。
『じゃあ、男子生徒にはこんな感じの頼める？』
イメージを見ながら図面をさっさと黒板に書く。
段ボールでつくってもらうためある程度楽にはなっているが。
男子生徒が始めているのを見ながら女子生徒には黒板の飾りを頼む。
ru「A〜、ペンキとかどうすれば良い？」
ペンキかぁ...
『ちょっと先生に聞いてくる。教室は頼んだ。』
先生は基本的文化祭準備中は職員室にいるため、そこまで行く必要がある。
ペンキ買うにしても、必要なペンキの色が多すぎて足りなさそう。
予算がカツカツやな...
必要な色を計算しながら歩いていると後ろから声をかけられる。
振り向くときょー先輩がいた。
kyo「なんや、Aも先生呼びに行くんか？」
『そうですね〜、実行委員なので。』
kyo「俺も。生徒会長やろ、って決められたわ」
『わかります』
二人で歩きながら職員室へ向かう。
kyo「Aのクラスはなんなん？」
『んー...あれですね、休憩所及び映えスポット』
kyo「あのふざけとんのお前か。
絶対楽やからそれにしたやろ」
ケラケラと笑う。
事実だから何も言えないし。
kyo「何が必要なん？」
『ペンキですね』
kyo「同じやな」
へー、ペンキなんや。
職員室につくときょー先輩が「俺が行ってくるわ」と職員室に入って先生を呼んできた。
「ん、その子は？」
kyo「同じっすね」
「そう。わかった、ついてきて」
先生の一歩後ろをきょー先輩と並んで歩く。
『そういえば、きょー先輩のクラスはなんなんですか？』
kyo「お？あー、お化け屋敷やな。あるゲームを元にした」
『うっわ、らっだぁ先輩が真ん前に出てくるんですね、こっわ。』
kyo「然り気無くおとすなぁ」
楽しそうに笑うきょー先輩と先生。
らっだぁ先輩、先生にも笑われとるよ。
「アイツは本当に、好かれてるなぁ」
先生の言葉に一瞬固まる。
まぁ、確かに一緒にいても嫌ではないし、嫌いでもない。
好いてるのかもなぁ。
不思議やなぁ、と思っていると先生がポケットから鍵を取り出しカチャカチャとドアを開けた。
「ん、よし、いいぞ」
そう言いながら先生はドアを開いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 10人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年1月1日 0時
