4個 ページ4
「...はぁ、おーい、エーミール！」
em「はいはい、なんですか？...嗚呼、分かりました。私でも良いのですか？」
「ええよ、手ぇ足りひんから」
目の前にやって来たのは色素の薄い男子生徒。
エーミール先輩。
確か、三年で上位一位を争っているとか...
あと、図書室に良くいると聞いたことがあるかな。
友人がいる限りは一日に一度はメンバーの話が耳にするからね。
幼馴染みの話を聞くのは正直疲れる。
まぁ、違うことがあって面白いけど。
em「えー...小杉さんですよね？」
いじめられっ子は名字を覚えられていると思ってか顔を赤くする。
胸にある名札バリバリ見てますけどね。
em「何があったのか、教えていただきますか？」
いじめられっ子はこくこくと顔を赤くさせながら頷く。
「ぁの...いじめられ、てて...」
エーミール先輩越しに始め話していた先輩を覗く。
トントン先輩。
彼はまたか、とこめかみを摘まんでいるのが見える。
自分じゃないのになぁ...
sho「トントーン、しょるi...は？」
私達が入ってきたドアからやって来るシャオロン。
他の人にバレないようにピースをすると呆れたのかため息をつかれた。
sho「あー...なんや、大杉さんやっけ？」
em「小杉さんですよ」
sho「喧しいわ。ええやろ、そんくらい。
アンタ、いじめられとるとこ見たことはあるけどコイツにいじめられとるとこは見たことないんやけど」
シャオロンは遠回しに私を庇う。
バレたらどうすんねん、このアホ...
「っ、違います！私、知り合いに教えてもらったんです！その...Aさんが、黒幕だって」
なんやねん、黒幕って。
漫画かなにかかよ。
sho「ほーん...証拠は？」
tn「おい、シャオロン...」
sho「根拠は？その親友さんが嘘ついてない証拠はあるんか？」
トントン先輩も違和感があったのか顔をしかめる。
やば、バレる...
面倒くさいことは嫌いだ。
前世の...母体であったころの癖か、面倒くさいことは流してしまう。
今回もほとんど無意識に言葉に出していた。
『バレちゃったんだ？』
くす、と笑って見れば彼らは自分を睨む。
そこまでさせてしまえば此方のもの。
『あ〜あ、つまんないなぁ...』
ケラケラ笑う。
...二つ前の前世でモデルやってたから演技は得意なんよね。
『バレてたなら意味がないよ。』
そう言い睨み付ければ生徒会は冷ややかな目で見てくる。
そうなってしまえば話は早かった。
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年1月1日 0時
