3個 ページ3
pk「一限目から体育とか最悪」
『まぁまぁ...しゃーない』
pk「だってぇ...」
ぶー、と唇を尖らせるぴくとに笑えば凸ピンされる。
『いって』
pk「笑ったお返し」
『なんやと』
pk「んじゃ」
『あいよ』
更衣室前で別れる。
女子更衣室に入るとそれはそれは騒がしく。
悪口や陰口が飛び交うのは当たり前、いじめだってある。
黙って端で一人で着替えていると「あれ、」と女子生徒の声が聞こえる。
振り向くと自分に向けて言われていたらしく、女子生徒はそのまま話しかけてきた。
「Aちゃん、田中君のこと好きな割には話してるとき照れないんだね」
見られてたのか。
『うん、なんか冷たく接しちゃう、っていうか〜』
「あ、好きな人には意地悪しちゃう的な？分かる〜！」
ケラケラ笑う目の前の女子生徒に合わせて笑う。
あ〜...
めんど。
着替え終わってジャージのまま更衣室を出ようとしたとき、急にいじめられっ子が泣き出した。
『え？』
「もういやぁっ！」
いじめられっ子がドアの隣で着替えていたこともあり、私の真横で泣きわめくいじめられっ子。
騒ぎを駆けつけたのか女性教師が更衣室に入ってくる。
泣きわめいているいじめられっ子の隣にいる私は有らぬ誤解をかけられたのか、睨み付けられる。
「とりあえず、体育は続行させます。先生、頼みましたよ」
「え、あ、はい。」
女性教師は自分を睨み腕を掴んできた。
「貴方も着いてきなさい」
『え、ですが...』
「良いから。先生は怒りませんから」
それ、怒るやつやん
声も出さずに俯き着いていく。
此処、シュラハト高等学校は生徒の自主性を尊重とするため、説教は先生ではなく生徒会へと全て任される。
その癖して生徒会はファンクラブなんてものがあるせいで一目見るだけでも、と問題行動をとる生徒がいる。
生徒会こそ、授業出てないし説教する必要もありそうだというのに。
まぁ、実はシャオロンも生徒会の一人なのだけれど。
だからこそ登校は途中でずらすし...
はぁ、シャオロン驚くやろうなぁ...
少し想像して一人で声も出さずに笑う。
「すみません、生徒会の皆さん？」
頼んだわよ、と女性教師にいじめられっ子と一緒に放り込まれる。
なにも言わずに女性教師が出ていく辺り日常茶飯事なのかもしれない。
可哀想に、お疲れさまやな。
奥にいた人は此方を見ると大きくため息をついた。
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年1月1日 0時
