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『すみません、遅れました』
本部の先生から選手の情報が書かれた紙を受け取りつつ席につく。
rb「げ」
ロボロは舌打ちをしてそっぽを向く。
「あ、はじめまして、きんときです」
『よろしくお願いします』
席は決まっていて、フルーフが真ん中に来るため挟まれる形になる。
今は競技間の休憩中。
そこまでギリギリではなかったようだ。
「きんとき〜、水忘れてたよ〜」
kin「あ、ありがとう。
br「えぇ〜、どうしようかな〜」
kin「お願い！ぶるーく！」
br「分かったよぉ」
仲が良いんだな、と思いながら紙を見る。
次は借り人競争か...
これ、シュラハト以外はなかったんやな。
知らんかったわ。
テーマはなんなんやろ。
「あ、Aさんたち」
『あ、はい。なんですか？』
先生に呼ばれ友人と話していたきんとき君の肩を叩き先生の方へ向かせる。
「機械トラブルらしくて、今はこれで良いかしら？」
渡されたのはヘッドセット。
それを受け取りつける。
なんか...本格的で少しワクワクする。
「借り人ってことで驚くこととか面白いことがあるかもしれないけれど、実況を頼みますね」
ニコ、と笑う先生。
長い髪が風に揺れる。
凄いなぁ、綺麗...
にしても、わざわざ言うなんて...そんなに面白いのかな。
時間を見るとそろそろ休憩時間が終わりそうだ。
マイクを入れる。
『生徒の皆様。五分後に競技開始となります。
席を離れている方は、クラスの待機場所へ移動してください』
マイクを切ると少しずつ生徒の声が戻ってくる。
ふぅ、と椅子に体を傾ける。
kin「あの、A先輩...」
名前を呼ばれ『ん？』ときんとき君を見る。
kin「あの、Nakamuが先ほど感謝を出来なかったようで...」
感謝？と首をかしげる。
kin「なんでも緊張しているNakamuを和ましてくれたのだとか」
嗚呼、あれか。
緊張している様子のNakamu君の肩を数度叩いただけなのだけど。
『私は特に何もやってないですよ』
そう笑うと安心したようにきんとき君は笑った。
「...そろそろ時間ね、よろしくお願いします」
先生の声に一斉にマイクをつける。
rb「第九種目、借り人競争です」
ロボロの声を確認し競技の紹介を始める。
『この競技はシュラハト高等学校から得た競技です。フルーフ高等学校もシュヴァンツ高等学校も始めてですが楽しんで、勝利を掴みましょう』
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年1月1日 0時
