16個 ページ16
数週間後。
生徒のほとんどが楽しみに待っていた三校合同体育祭だ。
その三校は会場となっている此処、フルーフ高等学校とシュラハト高等学校、そしてシュヴァンツ高等学校。
一番始めの種目は自分の仕事があるため本部に向かう。
会釈して隣に座る。
此処はまだロボロと同じじゃないから良いや。
知らない後輩だけど、有名だったはず。
後輩よりは先輩や同級生の方が人気よかったから覚えてないな。
友人も年上好きだったし。
「第一種目は、障害物リレーです。
放送はシュラハト高等学校から私、チーノと！」
『フルーフ高等学校のAと』
「シュヴァンツ高等学校のNakamuです」
私以外年下らしい。
私もほとんど一年目も同然だけど。
去年は特に委員会なんてしなかったから。
cn「シュラハト高等学校からは第一走者はロボロさんが出ています！」
紹介に出ると五月蝿いくらいに沸き上がる女子生徒の声。
うっさ。
『え〜、選手の情報を見ますと...
お、シュヴァンツ高等学校からは陸上部の方が出るんですね』
nk「そうですね！陸上部の中でも反射神経が良いので、期待できますねー！」
私のところも男子生徒なのだが、シュヴァンツからは女子生徒で少し心配だ。
『さて、始まります！』
先生が上に向かって発砲する。
走り出した一同。
あ、私の学校の子紹介しとらんな。
cn「おーっと、一位はロボロさん、二位は
一位と二位は接戦ですね！」
あらあら、私の学校の子...ソルト君、可哀想。
『他二人とは違い体格を利用しぐんぐんと前へ進んでいくロボロさん。
リリーさんはそんなロボロさんとの距離を離すまいと追っています。
ソルトさんも直線に入ると共にスピードが上がっていますね。』
nk「そうですね〜、っ、おっと！前線を張っていたロボロさん、ハードルに躓きストップ！
リリーさんが抜きました！」
変わってくる順位。
ハードルを直し走り出すロボロ。
ん、あれ...
とにかく順位の変化に目がいっているチーノ君は気がついていないようだ。
『さて、走り始めたロボロさんですが若干足を引いているように見えますね、是非終わった後医療場へと移動してください。
皆さん、応援をよろしくお願いします』
ようやく気がついたのかロボロへの応援が大きくなり始める。
結局足の痛みが続いたのか、シュラハトは最下位でバトンが渡った。
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年1月1日 0時
