14個 ページ14
『すみません、遅れました』
出てくるとコンタミ先輩がもうそこに立っていた。
con「大丈夫だよ。よーし、やろうか」
女子生徒からラケットを渡されるがそれを持って違和感を感じる。
固まっている自分が気になったのか、レウクラウドが心配そうに安全を確認してくる。
『あの...レウクラウド、ラケット貸して』
ru「え、うん。いいけど」
レウクラウドのラケットを持つと若干重い。
『此方が良いです。友人のやつと重さが同じなので』
ごめんなさい、と女子生徒にラケットを返すと「大丈夫！」と笑ってくれた。
優しいな...
『コンタミ先輩も、待たせてすみません』
con「ううん、大丈夫だよ〜...
じゃあ、行くね」
何度かサーブをして打ち合っているとき、それを見ているらっだぁ先輩が笑いながら緑に聞いた。
rd「どっちが勝つと思う？」
普段はコンタミ先輩がやってるのか、「コンちゃんかよ」と呟く。
地獄耳だから聞こえるんだよね。
md「オレ！」
お、俺？
やってないのに、と三人に気がいってしまったのか一点許してしまう。
許すも何も、普通に強いのだけど。
con「ふふ、良いの？勝っちゃうよ？」
このままじゃやばそうやな
意識をゲームに集中させた。
数分後。
con「いやぁ、腕落ちちゃった」
そう言い笑うコンタミ先輩。
あれで腕が落ちた？
ぴくととしかやったことのなかった私はぴくとと違う戦法に驚かされるばかりだった。
しかし、シャオロンと野球やってたし、ぴくととテニスをしてたのである程度の腕はありギリギリで勝てた。
ru「いやぁ...凄すぎでしょ」
そう言われると褒められているようで少し照れくさい。
『友達と、やってたので』
凄いね、と囲んでくる生徒たち。
恥ずかしくて、でも照れてるのがバレたくなくて笑う。
rd「緑君負けるんじゃない？」
md「ﾊ?勝ﾂﾖ」
その発言によって急遽行われた試合。
すぐに決着はついた。
あんなにサボっている様子だったのに、緑は強く、負けてしまった。
さらに「ｻﾞｺ」と煽られる始末。
『っ、決めました、私此処入ります』
絶対に緑は倒したい。
そんな目で見ている私を嘲笑うように見てくる緑。
『見とけよ、勝ってやるから...！』
地味に対抗心の強い私はそう言うも緑は面白そうに笑うだけ。
con「あはは、仲良いねぇ」
ru「良いの？あれ？」
ふん、と顔を背ける私に緑の目線は刺さった。
その余裕そうな顔、いつか剥がしてやりたい。
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年1月1日 0時
