【d!】貴方という宝石を。【sho】 (ページ1)

今日:14 hit、昨日:35 hit、合計:9,240 hit

1個ページ1

「おい、起きろって！」

『んむぅ...』

起こされ不機嫌ながらに体を起こす。

目の前には見慣れた幼馴染みの顔があった。

「遅刻すんで？用意したったんやから、他は自分でやり！」

『ごめんな、シャオロン...』

目を擦りながら立ち上がるとシャオロンは「は？」と切れたような調子で返される。

sho「てか、急にどうしたん？いっつも謝ることせんのに。」

シャオロンは「熱でもあるんか？」と体温計を取り出した。

可笑しいな、此処私の家なのに。

『大丈夫ですぅ～、ほら、着替えるから出てって？』

sho「は？なんでやねん」

『お前さては馬鹿？』

そんな煽りを入れながらもいつものことなので軽く制服に着替える。

sho「お前なぁ、男の前で着替えるか？普通」

『あんさんが出てかんかったんやろ、アホ

それにガキん頃から見て見られやから気ぃせんわ』

煽り合いながら一階へと降りる。

『母さんは？』

sho「出てったで。仕事やと」

『お前、マジ何時に来てるわけ？』

机に置いてあるパンを加えながらシャオロンの用意した鞄を持つ。

sho「さ、学校行くで」

『行ってら』

sho「お前も行くんや、アホ」

『アホはどっちやねん。成績は良い方やぞ』

ドアを鍵で閉めたのを確認して歩き出す。

時間が遅いのもあってかなかなか制服を見かけない。

sho「てか、お前が此処選んだ理由って大体近場やからやろ？」

お前の成績やったらもっと上行ける筈やし、とシャオロンは付け加えながらスマホを弄っている。

『んー、半分正解。ま、ええやん。エーミール先輩とかも頭ええけど此処やん？それと同じ』

sho「ちゃうやろ、アイツはグルッペンに着いてきただけやで」

シャオロンがポロ、と溢す情報に『え、ほんま？』と食いつけばやべ、と顔を崩し分かりやすく口笛を吹く。

『うっわ、下手』

sho「うっせぇ」

煽ってると学校の近くになり、互いのために別れた。

生徒が多く同じ制服がたまに目にはいる。

学校に着いて靴を脱いでいれば女子の声や男子の声がこれまでかというほど大きく聞こえてくる。

騒がしいなぁ...

仕方がない。

此処は偏差値も低く他から「馬鹿校」だとか言われるほど。

不良もいるし校則違反なんてざらにある。

制服を見られれば直ぐ様陰口や嘲笑う目。

とにかく差別が激しいんだよなぁ。

面倒くさいと思いながら廊下を歩く。

あー、喧しいわ。

欠伸を軽くしながら教室へ向かった。