49回 ページ49
「あーっ、いた、イナリさん！」
草を掻き分け出てきたのは人間。
イナリ、と呼んだ目線の先には夜を共に過ごした人間がいた。
イナリは人間に近づいてぺこりと頭を下げた。
in「トラゾー殿、すみません」
tr「いや、大丈夫だよ。ぺいんとたちとは別れちゃったけど。
あ、クロノアさーん！此方です！」
自分の周りにいたクリーパーは現れた人間に驚いている。
新しい人間がトラゾーを追うようにやって来た。
krn「お、イナリさん見つかったね。ぺいんとたちは居なかったよ...」
クロノアが自分を見つけてか近づいてくる。
数歩下がるとクリーパーも威嚇するように小さく音を鳴らす。
クロノアは足を止めてじっと見てきた。
tr「クロノアさん...？」
トラゾーは心配するようにクロノアを見ている。
この目の前にいるクロノアが怖くて、クリーパーも怯えながら警戒しているのがわかる。
krn「...おいで」
手招きをされる。
え、と目を見るとクロノアは手を差し出していた。
tr「クロノアさん！？」
何言ってるの、とトラゾーは叫ぶがクロノアは手を下げようとしない。
じっと見ていてもキリがないようだ。
クリーパーはどうする、と言いたげにざわざわしている。
krn「君の...君の服の様子だと此処等へんに住んでるんでしょ？」
握っていた手に力が入る。
なんで、分かったの...？
服なんかで、分かるものなのか...？
krn「ごめんね、怖がってるのは分かってる...でも、俺らとしては君が希望なんだ」
此処から脱け出せなくなる、と言っているクロノア。
嘘はついていないようだし、本当の事のようだ。
今は朝。
ゾンビなどの敵も比較的少ないだろう。
クリーパーにさようならと手を振ると察して別れていく。
頭は近づいて、小さな笛を渡し皆と同じように帰っていってしまった。
笛を傾けるが特に訳も分からず眺めているとそれをイナリが手に取った。
そして自分の首にかけてくる。
落ちないように首にかけられていてイナリを見上げると仮面から見える目は細められていた。
...笑ってる。
なんで、と思いながらもこの三人が近くにある住居...家に案内してほしいことを思いだし家へと歩き出す。
と言っても、自分が此処に来た道は木の上。
更にゾムの足跡を目印にして来た。
そして夜だった。
ゾムの足跡を見上げながらも歩いていけば当然獣道を通ることになり思ったより時間がかかりそうだ。
それでも、三人をつれて家へと歩いた。
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パソコンの精 - 設定が面白いので、読んでて飽きないですね。更新頑張って下さい！ (2020年12月13日 14時) (
レス) id: 8d2541acc6 (このIDを非表示/違反報告)
#ゆー@元祖みぃーちゃん(?) - お！！クリーパー！？ すげぇ､､､え?夢主かわよ！！ ､､､更新頑張ってください！！ (2020年11月6日 20時) (レス) id: 3046ae6781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2020年10月23日 19時
