33回 ページ33
肩を揺らされ目を開くとはっきりとしない視界にピンクが揺れる。
『...？』
数度瞬きをしている間に頭がはっきりしてきて、それと共に視界もはっきりしていく。
目の前にいるのはロボロだった。
rb「すまんけど、ゾム起こしてくれへんか？」
その言葉にゾムに抱かれながら寝たと言うことが分かる。
もぞもぞと動きゾムの頬を数度軽く叩くと黄緑が覗く。
zm「...ん、なんや」
ゾムが起き上がりながらもそう言って辺りを見渡すとロボロの姿を見て驚いたような素振りを見せる。
rb「珍しいな、ゾムが起きひんとか」
いつもは近寄っただけで目を覚ますのに。と続けるロボロに気まずそうに目を反らすゾム。
話をなんとか変えようとゾムの上に乗っているイフリートを抱くとゾムは立ち上がった。
zm「ふぅ...イフリート、お前は戻るか？」
目を覚ましたイフリートの頭を撫でるゾム。
イフリートは嬉しそうに尻尾を揺らしながら大きく鳴いた。
zm「ん、じゃあな」
ゾムが自分からイフリートを持ち上げ下ろすとイフリートは尾を振りながらも森の中へと消えていった。
ゾムを見てからイフリートが見えなくなるまで手を振る。
見えなくなったらゾムの近くに寄った。
rb「あんさんら寒ないんか？」
ロボロは自身の体を覆うようにしている。
自分はゾムとくっついていたから、とゾムを見上げるとゾムが一つくしゃみをした。
rb「ほら、寒いんやん...はよ戻ろうや、いくら夏とはいえ夜は冷えるんやし」
ロボロがそう言ってゾムへと手を差しのべた。
ゾムはそれを見て一瞬迷ったように目を泳がせてから手をとる。
rb「お前なぁ、皆心配しとったんやぞ」
zm「おん」
rb「怒られるかもしれんけど、逃げんなよ」
zm「おん」
rb「...お前の気持ちも分かるけど、前に進まんとあかんからな」
zm「...分かっとるわ」
二人の話に黙って聞く。
その時、後ろから乾いた、低い「あ"〜」という声が聞こえてきた。
喉が乾いた音をならす。
恐る恐る後ろを向くとゾンビがいた。
しかし、自分を人間と認識しているのかその目は見たこともないほど冷たい。
『...な、んで、？』
思わず声に漏れてしまった疑問。
ゾムは慌てながらも自分を抱きかかえ走り出す。
rb「ゾム、はよ！」
zm「分かっとるわ！」
ゾムが入った瞬間に閉じられるドア。
大きな音をたてて閉まった後外からドアを叩く音が数度する。
しかし少し立てば諦めたのかドアのノック音は止み、遠退く足音が聞こえた。
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パソコンの精 - 設定が面白いので、読んでて飽きないですね。更新頑張って下さい！ (2020年12月13日 14時) (
レス) id: 8d2541acc6 (このIDを非表示/違反報告)
#ゆー@元祖みぃーちゃん(?) - お！！クリーパー！？ すげぇ､､､え?夢主かわよ！！ ､､､更新頑張ってください！！ (2020年11月6日 20時) (レス) id: 3046ae6781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2020年10月23日 19時
