オレも！と言えなくて…12 ページ8
智サイド
我が家で１番仕事に対する責任感が強い翔が、
『代診お願いします』
と、他人行儀に言ってきた時には、潤はそんなに悪いのか…と心配したけど、どうやらそうではないらしい。
低血糖は重症だったらしいけど、既に回復し始めていて特に心配ないみたい。あとは和と同じく風邪の症状もあるものの、それも大したことはないらしい。
心配は心配だけど、翔と岡田がついてくれてるなら安心だからと、今やるべきことに集中することにした。
高々3時間足らずの診療時間でクタクタになりながらも、潤のその後が知りたくてスマホを手にすると、１画面には入りきらない程長いメッセージが来ていた。
そこには、今の状態と今後の見通しが翔らしくキチンとまとめてあった。
そこには、今日翔が仕事を休んだのは、目覚めた時に側にいてやりたいっていう親心と、今後の治療方針の説明のための時間を確保したかったからだと書かれていた。
岡田が説明してくれようとしたんだけど、泣き喚いて拒絶する潤に退散するしかなかったらしい。
まあ、そこで退散したのは翔に委ねるって選択肢があったからに他ならないんだろうけど…
僕は送られてきたメッセージに対して、余りにも不釣り合いな程の短い言葉で返事をすると、程よく疲れた体を立たせ、自宅へと向かった。
「ただいまー！」
渡り廊下から室内に入ると、リビングのソファで雅紀に甘えた声で何やらグズっている和がいた。
「ただいま、和。どうした？」
頭をポンポンしながら言っても答えることをせず、頬に空気を入れて不機嫌を主張してる(苦笑)
「潤が入院したって言ったら、こうなった(笑)
ねぇ和ちゃん？」
顔を覗き込みながら言う雅紀の言葉で、和の不機嫌の理由を理解した僕は、
「そっかぁ、潤がいないと寂しいもんな？
でも大丈夫。前みたいに長くはならないから。後でゆっくり潤のこと教えてあげるから、ちょっと待ってて、ね、和？」
小さく頷いて、雅紀の胸に顔を埋めるのを見届け、着替えのために自室へと向かった。
再びリビングに戻った時には、そんなに不機嫌ではなくソファに座って雅紀に体を寄せている和。
「あれ？もう機嫌直ったの？エライじゃん(笑)」
軽い調子で言うと、
「潤も病院で頑張ってるから、和も頑張って風邪治すんだもんな？
それで夏休みはいーっぱい遊ぶんだよな？」
雅紀が答えてくれ、和も隣で力強く頷いて隣に座った僕に、まだ少し熱い体で抱きついてきた。
続く (更新停止中)
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まぁさ(プロフ) - 何度も戻ってきてしまいます。あの家族に会いたくて。また更新されるのを楽しみにしています。 (2022年2月26日 7時) (
レス) @page8 id: 970a4044af (このIDを非表示/違反報告)
em(プロフ) - 最初から一気に読み直しました！ドキドキハラハラほっこりするお話しで大好きです！また更新されるの楽しみにしています！ (2021年9月2日 21時) (レス) id: 8d8bf5d378 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 最初から読み直しました(*＾▽＾*)また更新されるの楽しみにお待ちしてます☆ (2021年5月9日 8時) (レス) id: f4ca038df0 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - season1の1話目から再度一気読みしてしまいました！続きをまたいつか、楽しみにしています！ (2021年1月16日 13時) (レス) id: 2ec53b58cb (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 前更新されていた時からのファンです。また更新してくださいー！和くん潤くんが見たいです。 (2021年1月15日 6時) (レス) id: 85c9a45f00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2019年6月6日 17時
