学校生活 2 ページ21
新学期が始まって2週間。
順調な学校生活を送っていた和をアクシデントが襲った。
11時前、仕事に出掛けようとした僕のスマホに着信があった。
「はい、大野です」
『山風小学校の和也くんの担任の竹内です。
今、お電話大丈夫でしょうか？』
「はい、大丈夫ですけど…」
本当は会議が始まるまで、あと10分もない(苦笑)
だけど学校からの電話にそうも言えなくて。
『あの…
和也くん、トイレに間に合わなくて、その…』
「漏らしちゃいました？」
言いにくそうにしている先生を待っていられなくて、僕から言った。
「ええ、そうなんです。
今は保健室にいるんですけど、ちょっと様子がおかしくて。
お家の方に来てもらった方が良いかと思いまして…」
「分かりました。
ただ僕は今日はどうしても外せない会議がありまして…
他の者になりますが、必ず伺いますので、それまで和也のことよろしくお願いします」
先生の話を聞きながら、何とか僕が行けないかと考えてみたけど、今日は無理。
申し訳ないと思いながらそう伝えると、
『分かりました。パパのどなたかになりますかね？』
きちんと我が家を把握してくれてる先生が、僕が濁していた所を明確にしてくれた。
「あ、そうです、そうです。
すみません、ではなるべく急いで行かせますので…」
先生は僕に時間がないことを察してくれたみたいで、『分かりました！』と爽やかに言って電話が切られた。
急いでクリニックに入った僕は、受付のカウンターから診察室の裏側に廻って、辺りを見回した。
すぐに目があったのは、看護師の佐藤さん。
「あ、佐藤さん。ごめん、どっちかに伝言してもらっていい？」
もう本当に時間がない。
なのに雅紀も翔も診察中で、とても私用で話し掛けられる状況じゃなくて、伝言を頼むことにした。
「はい、なんでしょう？」
柔らかく微笑む彼女に、
「和がさぁ、学校で失禁しちゃって…
先生から電話があって、来て欲しいって言われたんだけど、僕どうしても無理なんだ。
だからどっちかに、伝えてくれる？
ごめんお願い…」
途中、腕時計に視線を落としながら早口で言う。
「分かりました、先生早く行って下さい。会議、11時からですよね？」
そっと僕の背中を押すようにしながら、言ってくれた彼女に、
「ん、そう。ありがとね。じゃあお願いします」
いくら隣の建物と言えど、もう既に時計は11時ちょうどを示している。
後ろ髪を引かれながらもすぐに駆け出して、会議に向かった。
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棗(プロフ) - パスワード申請します 。 いつも、拝見させていただいてます。 (2019年2月14日 20時) (
レス) id: ef140653c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - パスワード申請します。 お願いします。 毎回楽しく読ませて頂いております。 (2019年2月14日 16時) (レス) id: 03009ea5b3 (このIDを非表示/違反報告)
rietan(プロフ) - パスワード申請します いつも楽しみに読ませてもらっています 疲れた心が癒されます (2019年2月14日 0時) (レス) id: 09ada2be90 (このIDを非表示/違反報告)
シナモン(プロフ) - こんばんは。パスワード申請お願いします。いつも、楽しく拝見させて頂いています。ドキドキしたり、ほっこりした気持ちになります。これからも、楽しみにしていますので無理の無いように更新楽しみにしてます。 (2019年2月14日 0時) (レス) id: bd8fca3fd7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - パスワード申請 いつも拝見させていただいてます。 (2019年2月13日 21時) (レス) id: 1d2222a8c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2019年1月19日 21時
