心に負った深い傷 4 ページ31
家に上がると、ゆかが小上がりに布団を敷いてくれてたから、そこにそっと和を下ろしたんだけど…
「やぁ〜パパっ、パパ！
抱っこ、抱っこして〜！」
って号泣。
「ごめんごめん、お布団ヤだった？よしよし、分かった。ずっと抱っこしてるからもう泣くな。泣くと苦しくなるから…」
泣きすぎて過呼吸気味な上、さっきの嘔吐で力尽きそうになってるのに、俺を求めて全力で訴えてくるから、こっちまで苦しくなる。
「じゃあパパ抱っこしてるから、まーにぃにお着替えだけしてもらおうか、な？」
そう言ってもフルフル首を横に振って嫌だと主張していたけど、雅紀と2人で騙し騙し何とか着替えだけはさせた。
ホットタオルで丁寧に拭いてやって、新しい服に着替えたら、さっぱりしたのかすぐに寝息を立て始めた。
寝ている和を膝に抱いたまま、智にぃにLINEで状況を伝える。
暫く既読もつかないままだったけど、30分位して、『学校に寄って帰る』の文字が浮かび上がった。
それには『お願いします』とだけ返して、まだ眠る和をそっと布団に下ろした。
目を覚ましたら言ってあげたい言葉が色々あったけど、あと30分程で午後の診療が始まる。
まだご飯も食べてないから、もうギリギリってとこ。
そのことに先に気付いた様子の雅紀が、
「翔にぃ、俺がずっと付いてるから安心して仕事してきて？」
って、隣に来て言ってくれた。
「うん、じゃあよろしくな？」
「ゆかがご飯用意してくれてるから、食べてって？」
午後は学校に行くゆかの負担になるからと、昼飯は各々好きなように摂ることにしているんだけど、今日は状況から察して用意してくれたんだろう。
先に着替えを済ませて、残りの時間を目一杯使って昼飯を食べた。
食べ慣れた味でおいしいはずなのに、それすら感じることができないのは、和のことが心配でならないからなのか…
重い気持ちを引き摺ったまま、雅紀に頭を撫でてもらって眠る和を見て、
「じゃあ何かあったらいつでも連絡して？」
って言い残し、その部屋から延びるクリニックへの通路に出た。
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棗(プロフ) - パスワード申請します 。 いつも、拝見させていただいてます。 (2019年2月14日 20時) (
レス) id: ef140653c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - パスワード申請します。 お願いします。 毎回楽しく読ませて頂いております。 (2019年2月14日 16時) (レス) id: 03009ea5b3 (このIDを非表示/違反報告)
rietan(プロフ) - パスワード申請します いつも楽しみに読ませてもらっています 疲れた心が癒されます (2019年2月14日 0時) (レス) id: 09ada2be90 (このIDを非表示/違反報告)
シナモン(プロフ) - こんばんは。パスワード申請お願いします。いつも、楽しく拝見させて頂いています。ドキドキしたり、ほっこりした気持ちになります。これからも、楽しみにしていますので無理の無いように更新楽しみにしてます。 (2019年2月14日 0時) (レス) id: bd8fca3fd7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - パスワード申請 いつも拝見させていただいてます。 (2019年2月13日 21時) (レス) id: 1d2222a8c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2019年1月19日 21時
