主婦喪失 22 ページ47
雅紀サイド
次の日の朝、簡易ベッドから抜け出る前、ぼんやりとした頭で思ったのは…
いつも通りの俺でいよう、と思ってみたり。
『いつもゆかの側にいるよ？』それだけを伝え続けよう、と思ってみたり。
目まぐるしく変わる自分の思いに振り回されながらも、最後に『俺にも半分背負わせて？』って言えたのは良かった。
って、こと。
ゆかはゆっくり眠れたからか、朝から穏やかな顔をしていて、朝食も半分近くは食べてくれた。
俺の気持ちが揺れ動いたように、ゆかも当分の間はコロコロ気分が変わるかもしれない。
でもそれは病気になる前の生活を取り戻すのに、必要で大事なステップに違いない。
だから俺はもう迷うことなく、ゆかと足並みを揃えて、時には重い荷物を半分背負いながら歩いて行こうって、改めて思った。
そんなことを考えていると、メッセージ受信を知らせる短いバイブ。
スマホを見てみると、さっき俺が送った家の様子を伺うLINEへの返事だった。
『翔と和はもう大丈夫。
家の方も大丈夫。何の心配もないからゆかのことだけ考えて』
って。
絵文字も何も使われていない、短いメッセージ。だけど、そこには智にぃの温かさがあった。
お陰で今日の午後にある、術後はじめての詳しい診察と、今後の治療計画を落ち着いて聞けそう。
婦人科の先生には、お腹の傷口は何度か診てもらってるし、毎日部屋に来てくれて様子は見てくれてるけど、診察室に行ってきちんと診てもらうのははじめて。
傷口も精神的にも落ち着いてきたこの時期、きちんと時間を取ってくれるあたり、すごく信用できる先生だなって思いを強くした。
だけど…
これからのことを聞くのはやっぱりちょっと緊張もする。
医者であっても婦人科的なことなんて、研修を最後に全く関わってこなかったから、まるで分かんない。
ネットで調べようか、とも思わなくはなかったけど、そこで情報を得たところでその全てがゆかに当てはまる訳ではないだろうから。
ゆかと同じダイニングで、同時に与えられた情報だけを共有しようって決めたんだ。
昼ごはんが運ばれて来る頃には、ゆかの顔にも明らかな緊張の色が見て取れるようになった。
「なーに緊張してんの？
痛みはないはずって先生言ってたじゃん。その言葉に嘘はないと思うよ？
痛いことするときは『ちょっと痛いと思いますけど、頑張りましょうね？』って言うもん、俺なら」
そう言ってあげると「そうよね…」って、小さく笑ってくれた。
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虹(プロフ) - ebi信号さん» こんばんはー！コメントありがとうございます(^O^)ワクワクしてもらえて、私も嬉しいです♪これからもよろしくお願いします(^o^ゞ (2019年4月12日 22時) (
レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - profile読んだだけで、泣きそうになってしまった。ワクワクとホッと安心感です。この世界を続けてくれて、残してくれてありがとう…。 (2019年4月12日 0時) (レス) id: 7ab42f2331 (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - 虹さん» ありがとうございます！こちらこそ(^-^)/ (2019年1月2日 16時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - 琴子さん» 良かったぁ(^O^)これからもよろしくお願いします(^o^ゞ (2019年1月2日 13時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - 虹さん» さっそくにありがとうございました！見れました＼(^o^)／ (2019年1月2日 13時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2018年12月24日 18時
