近況報告 3 ページ5
「いつからだろ…
智にぃや翔にぃに思う『好き』と違う『好き』になったの…
どこかで確実に違う『好き』になったんだけど、必死でそれを否定しようとしてたの」
兄妹とも違う関係の中でゆかが自分の持つ感情に揺れ動いていたなんて、俺は全然気付いてなかった。
あの頃の俺は忙しすぎて、そこまで見てやれてなかったんだなぁ、なんて言い訳がましいことを考えながらゆかの話を聞いていた。
「特殊な関係だからね？僕たちは。
でも自分の気持ちにちゃんと気付けて良かったね。それに園長にもちゃんと報告したんだから、もう何にも遠慮はいらないよ？
思う存分恋愛を楽しんで幸せになって？」
何も気の効いた言葉を掛けられないでいる俺に代わって智がいつものふにゃっとした笑顔で言うと、ゆかはまた大粒の涙を零し、肩を震わせた。
そんなゆかに
「もう泣くなぁ。
ったく、泣き虫なのは全然変わんねぇな？」
なんて、もらい泣きしそうなのを隠すように軽口を叩く。
でも一度口を開くと、俺の想いが一気に溢れ出す。
「まあ、とにかく…
何でも良いよ…幸せになれ。
俺がお前たちに望むのはそれだけ、だ。
それと…
今日はありがと、な？
別に俺に報告なんてしなくても良いのに…
だけどこうして、みんなで来てくれて。これほどこの仕事をしてきて良かったって思う瞬間はないよ…」
いろんな記憶が走馬灯のように頭の中で巡る。
それ以上言葉にならなくて黙っていると、
「びっくりしたし、大丈夫か？って思ったけどね？だけど今は、こうなるべくしてなったんだって思えるから不思議。
まあ、これが雅紀ってことかな？ホントお前はいつだってミラクル起こす(笑)」
って、翔が笑ってくれたお陰で一気に部屋の空気が和んだ。
ホッとした表情の雅紀は、
「あぁ〜もう無理。緊張し過ぎて胃も心臓も口から出そうだった！」
叫ぶように言ったかと思えば、ゴソゴソと正座を崩した。
何で俺相手にそこまで緊張するのか分からなくて、
「しっかし、何でそんなに緊張するかな？
全然分からん。俺だぜ？たかだか施設のオッサンじゃねぇか…」
そう言うと、一瞬の間をおいて智がさっきまでのふにゃっとした笑顔をしまいこんで、
「園長…
分かってないのは園長だけですよ(苦笑)
僕たちにとって園長は親以上の存在なんです」
そんな自覚はまるでなかった俺は、驚くしかない。
こいつらがそんな風に俺のことを思っていてくれてるなんて、今初めて聞いた。
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虹(プロフ) - 葵さん» 葵さん♪こんにちは。それぞれの過去2はまだ読めません。公開できるようになったらパスワードを外しますのでもうしばらくお待ち下さい。名前変換が上手くいくかの検証のため今回は下書きにせずパスワードを付けています。すみません！ (2018年12月16日 17時) (
レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - それぞれの過去Part2を、読みたいのですがどうすれば読めますか？ (2018年12月16日 17時) (レス) id: 7f01e38703 (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - Nachikoさん» Nachikoさん♪こんにちは！コメントありがとうございます(^O^)続きは公開の準備が整いましたら公開しますのでもうしばらくお待ちくださいね？これからもどうぞよろしくお願いします(^o^ゞ (2018年12月16日 13時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
Nachiko(プロフ) - こんにちは！ 以前から読ませて頂いてます！毎回拝見するのが楽しみです♪続きが楽しみです！ (2018年12月16日 12時) (レス) id: fbc69c7e7a (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - 桜＊潤さん» 桜＊潤さん♪今日も朝からコメントありがとう！多くを語らず手を掛けすぎず見守り続けた園長と大人への怒りを一旦置いて未来へと踏み出した翔ちゃん。智にぃの背中を追っかけて走りだしました。そんな姿が届いていれば嬉しいです。次partではいよいよゆかちゃんです！ (2018年12月16日 9時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2018年12月12日 9時
