大変なの？(和也) 9 ページ13
智サイド
急に立ち上がって歩いて行く和を目で追っていたら、雅紀の陰に隠れて見えなくなった時、
"ﾁｮﾛﾁｮﾛ、ﾋﾟｼｬｯ、ﾋﾟｼｬｯ"
聞こえて来た音に反応して立とうとした時、
雅紀のちょっと強めの言葉が聞こえてきたから慌てて呼び止めた。
これは絶対叱ったり非難めいたことを言っちゃいけないと反射的に思ったから。
僕はなるべく優しく、
「出ちゃったね。お着替えしような？」
って、抱き上げた。
和室に移動し、和の顔を見ると無言で涙をポロポロ溢している。
何がこんなに和を苦しめているんだろう？
声が出なくなった事と合わせて考えれば、何か精神的にショックを受けたと考えるのが自然だ。
「和、泣かなくて良いんだよ？声が出ないの嫌だね。だけど心配いらないからね？ちゃんと元通りおしゃべり出来るようになるからね」
今はとにかく安心させてあげることが大事。着替えをしている間も涙が止まらない和。
「かーず、さっきはごめんな？びっくりしてきつい言い方しちゃった。怒ってないからね？」
雅紀も心配なんだろう。気を利かせて様子を見に来てくれた。
「智にぃ、Ｙシャツ着替えてきなよ。俺が見てるから…」
言われてＹシャツの袖が濡れている事に気付いた。
「あぁ、ありがとう。じゃお願い」
ちらっと時計を見るともう余り時間に余裕がない。
急がないと…
慌てて階段を駆け上がると、ちょうど部屋から翔が出て来た。
「何してんの？」
「着替えに来た」
「え？」
何で？って顔をしている翔に
「和、お漏らしして咄嗟に抱っこしちゃったから」
そう言ってＹシャツの腕の部分を摘まんで見せると納得したように頷いた。
自分の部屋に入りながら少し大きな声で、
「やっぱりさー、精神的なものみたいだね。何か心当たりないー？」
いつの間にか部屋に入って来ていた翔が言う。
「それが無いんだよ。俺もずっと考えているんだけど、分かんねーんだよ」
「だよね？自家中毒以来気を付けてたもんね」
「でも何かあったとしたら昨日だよなぁ」
一生懸命考えている翔だけど、やっぱり分からないみたい。
「智にぃさ、今日外来ないでしょ？休み取っちゃえば？」
「あー、その方が良いかな？」
「雅紀もまだ不安定だし、精神的なものだとしたら智にぃに敵う人はいないから」
「うん、わかった。じゃあそうするよ。
医局長には翔から伝えて貰える？」
「もちろん。なら俺、先に朝飯食うわ」
部屋から出て行く翔を見送った。
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虹(プロフ) - 雅宗 潤美さん» はい！よろしくお願いします。楽しく読んで頂けるのが何より嬉しいんです♪ (2018年12月3日 23時) (
レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
雅宗 潤美(プロフ) - 虹さん» 虹さん！早くも返信して下さり、ありがとうございます！応援くらいしか出来ませんが、勝手に楽しく読ませて頂いています♪こちらこそ宜しくお願いします( ´∀｀) (2018年12月3日 23時) (レス) id: 55d3a0233c (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - 雅宗 潤美さん» 雅宗 潤美さん♪初めまして！ステップファミリーを応援して下さってありがとうございます(*^O^*)和くん潤くんの成長は書いてても凄く楽しいです。また明日も頑張ります。これからもよろしくお願いします(*｀・ω-)ノ (2018年12月3日 23時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
雅宗 潤美(プロフ) - 虹さん初めまして！またステップファミリーを読むことが出来てとても嬉しいです！成長していく子供達が大好きでこれからも応援させてください！ (2018年12月3日 23時) (レス) id: 8e5b3cdf80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2018年12月3日 13時
