告白(雅紀) 3 ページ37
雅紀サイド
パニクって頭を抱え、項垂れる翔にぃをチラ見しながら、俺の想いを話続ける。
「最初は和や潤に対する好きと同じだって、自分に言い聞かせていた。
毎日顔を合わせて暮らしているから、そんな風に思うこともあるだろ？って、何度も何度もそう言い聞かせた。
だけど想いは強くなる一方で…」
俺は洗濯物を畳み終え、ソファで居心地悪そうに座るゆかに目配せして隣に呼び寄せた。
「どうしたら良いんだろって毎日思ってた。誰かに相談しようかとも思ったんだけど、それも中々できなくて。
そしたら、１ヶ月ほど前、ゆかが『何か悩み事？』って訊いてくれて。
俺はもう自分の想いを押さえることができなくて、ゆかに好きだって…」
戸惑いながら話す俺に、智にぃはふにゃっとしたいつもの笑みを浮かべ、
「そっか〜毎日どうしようって思ってたんだ？
ゆかには思い切って、自分の気持ちを言えたんだね。それで良いんじゃない？そんなに悩む必要ある？」
怒られるか呆れられるか、いずれにしても肯定なんてしてもらえないと思っていた俺は、この智にぃの反応は凄く嬉しい。
「…悩むよ。
だって、つい1週間ほど前まで仕事もできない奴だったんだよ？俺は。
みんなの好意で休ませてもらっていて、何かと心配や迷惑を掛けてる俺なんかが…」
「ストーップ！
雅紀？ネガティブ発言し過ぎ。
仕事はできないじゃなくて、しちゃいけなかった、んでしょ？
それに病気で心配掛けた人は、恋愛もしちゃダメなの？
俺なんかが、なんて言っちゃダメ。ね、雅紀？」
智にぃの言葉に、色んな感情がない交ぜになって、涙が堪えられない。
「はあ〜」
翔にぃが大きな溜息を吐くのが聞こえて、涙を見られたくなくて俯いていた俺は、慌てて顔を上げる。
翔にぃは、やっぱ反対するよね…
なんて言われるのか、想像もできなくて視線を合わせることができない。そんな俺に翔にぃは、
「ごめん、雅紀。
俺は智にぃのように、すぐに2人の事を認めてやれねぇわ。
それは怒ってるとかじゃなくて…
俺は今の今までそんなこと、これっぽっちも知らなかったから、余りに唐突過ぎて、頭がついて行ってない。
ただ俺がこの生活を始めるに当たって思ったことは『みんなで幸せになろう』ってこと。
だから雅紀とゆかがお互いを想い合って幸せになれるなら、それは別に俺がとやかく言うことじゃない。
だけど、そうなることで和や潤が影響を受けるなら話は別。
そうだろ？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 212人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：虹
| 作成日時：2018年12月10日 22時
