一番が良い！(和也＆潤) 21 ページ21
ゆかサイド
昨日は和室でののかちゃんと一緒に寝た私。と言ってもののかちゃんはレンタルしたベビーベッドで寝たけど。
起きなきゃって思いながら、夜中にミルクをあげたりしていたせいでいつもより目覚めが悪く、ウトウトしていた。
人の気配がして目を開けると、
「ごめん、起こしたね？」
って潤を抱っこしたまま、クリアケースを漁っているまーにぃに言われた。
時計に目をやるともう７時前。
「あ、もうこんな時間。ごめんね、寝坊しちゃった」
急速に脳が回転し始め、やらないといけないことを思い浮かべながら謝ると、
「そんな慌てなくて良いよ。みんなでやれば良いんだから。
朝ごはんはゆかが作らないといけない決まりなんてないでしょ？」
って、優しく微笑みながら言ってくれる。
「決まりはないけど…」
当たり前だと思ってやっていたから、どう返事して良いかも分からない。
そんな私に、
「多分もうすぐ翔にぃも降りてくるから、大丈夫。
それよりののかちゃん大丈夫だった？」
潤に服を着せながら、訊いてくれるまーにぃ。
「うん、思ったよりずっと良い子で、お腹が空いて1回泣いただけだったよ」
「そうなんだ、なら良かった。ゆかに任せっきりにしてたから、ごめんな？」
謝る必要なんて全然ないのに。
「ううん、平気。
それより潤はあれから大丈夫だった？」
服を着せてもらいながらも、まーにぃにべったりくっついている潤を見ながらそう言うと、
「うん、あれからは泣かないで寝てくれた。でもおねしょしちゃってたから、起こしたんだよ」
それを聞いて、潤が着替えをしている理由が分かった。
「あらら。潤、ヤだったね？寝んねしてたのに。ここでまた寝んねする？」
今まで私が寝ていた布団をポンポンしながら言うと、
「ねんね〜」
素直に反応して、まーにぃから離れハイハイで布団の上まで来た。
「ふふっ、まだ眠いね？」
ふわふわの髪を撫でながら言うと、大きなくりくりの目で私をジッと見ている。
それから小さな手を私の部屋着に伸ばすと、ｷｭｯｷｭｯと裾を引っ張って、
「きて〜」
って、甘えた声を上げた。
「あひゃひゃ、潤ちゃん甘えん坊！ゆかねぇと寝んねしたいんだぁ」
そう言われても全く気にしていない様子の潤は、更に強く私の服を引っ張る。
チラッとまーにぃに視線を向けると、『言うとおりに』ってコクコク頷いているから
「いいよ〜潤」
横に寝転がると嬉しそうにすり寄ってきた(笑)
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作者名：虹
| 作成日時：2018年12月10日 22時
