４才(潤) 5 ページ5
翔サイド
みんなが揃って、朝食が始まった。
本日の主役は、目の前のフレンチトーストにしか興味が無くて、一心不乱に手を動かしパンを口に運ぶ。
「じゅーん、もう少しゆっくり食べなよ。パンは逃げないよ？」
「…ﾓｸﾞﾓｸﾞ、おいちー！」
もうね、俺の言葉なんて潤には届いてないの(笑)
そんな潤が可愛くて、黙って見ていることにした。
あっという間に食べ終わった潤は、小さな手を一生懸命伸ばして、フルーツのお皿をツーっと引き寄せる。
「これなぁに？」
柿を指差し訊いてくる。今は何にでも興味があって、最近の潤は『これなぁに？』が口癖。
「かーき。柿だよ？美味しいから食べてみて？」
そういえば去年のこの時期は消化に悪いからと食べさせなかったんだ。
ということは、潤にとって柿は初めて食べるもの。
でも和と違って潤は、初めての物でも臆することなく口に入れることができる。
"ｶﾎﾟｯ"
小気味良い音を立てて潤の口の中に入っていった柿。
「おいひー！」
口いっぱいに柿を頬張って『おいしい』なんて言うもんだから、同時に涎がタラーって零れた。
「ふはっ！潤、ヨダレヨダレ！」
慌てておしぼりで涎を拭いてやる。
それでもﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ口を動かし続ける潤を見てみんなで大笑い。
こうして何気ない一瞬一瞬がホントに幸せで…
『あ〜俺たち、家族だなぁ』って思わせてくれる瞬間なんだ。
俺はね？家族って特別な何かがなくても笑い合えるもんだって思ってるんだ。
毎日繰り返される日常に、笑いがあるってすっごく大切なことだと思う。
また目が潤み出して、ヤバいと思い席を立った。
「コーヒーおかわりしよっかな〜」
いつもはゆかに入れて貰うのに、キッチンに逃げ込んだ(苦笑)
「あ、翔にぃ言ってくれればいいのにぃ！」
俺の行動に気づいたゆかが、慌てて声を掛けてくれる。
「あ〜良いの良いの。たまにはゆかもゆっくり食べな？」
そう言う俺に智にぃが、にやっと笑って視線を寄越した。
やべっ、智にぃにバレた…
他のみんなを誤魔化せても智にぃは無理だったみたい。
そっと指を唇に当てると、まばたきで『分かってるよ』って返事をしてくれた。
最近涙腺が緩すぎるよ…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 247人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
虹(プロフ) - あいさん» あいさん、はじめまして！子育てあるあるなこちらのお話、お気に入りになってもらえて嬉しいです♪妄想と経験の融合をこれからも楽しんでもらえるよう更新頑張ります！また遊びに来てください(^_^)/~~ (2018年12月10日 12時) (
レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - りんさん» りんさん♪復活を喜んでもらえて嬉しいです(^O^)これからも新しいお話を挟みつつ更新していきますのでよろしくお願いします(^o^ゞ (2018年12月10日 12時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - こんにちは、楽しく読ませてもらっています☆ 再掲載で初めて読ませてもらって潤君と和君の日常や病気したり成長したりの話がお気に入りで続けて読ませてもらいました(^o^)vこれからも更新大変かもですが頑張って下さい(*^ー^)ノ♪楽しみにしてます＼(^-^)／ (2018年12月10日 10時) (レス) id: 2eccc29f15 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 前からとっても楽しみに読んでいました。また復活されて、とっても嬉しいです。楽しみにしています。 (2018年12月9日 22時) (レス) id: 2047630b9c (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - coorparooさん» coorparooさん♪いらっしゃいませ〜(*^O^*)そーです潤くん4歳です！おしゃべり上手になったでしょ？成長をどうぞ見守って下さい！こういうコメント、ちょー嬉しいです(^O^)これからもよろしくお願いします(^o^ゞ (2018年12月9日 21時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：虹
| 作成日時：2018年12月9日 20時
