４才(潤) 2 ページ2
翔サイド
当直を終えて家に帰ると、ゆかと雅紀がダイニングでティータイムをしてた。
「おかえり、翔にぃ。おいしい紅茶もらったんだけど飲む？」
ってゆかがティーカップを持ち上げ訊いてくれる。
「ん、もらおっかな？
和と潤は元気に行った？」
「うん、行った。
潤は昨日からご機嫌だからね。『４才なの〜』って(笑)」
潤の真似をして言う雅紀が面白い。
「ふはっ！言ってる顔が浮かぶわ〜」
潤も誕生日を喜ぶような歳になったんだと思うと俺まで嬉しくなる。
どんどん子どもらしくなって来る潤を見て、引き取ってホントに良かったと思う。
「翔にぃは誰より潤の成長を願ってきたもんね。嬉しさもひとしおでしょ？」
ゆかの言葉をきっかけに俺の頭の中には潤の色んな姿が浮かび上がった。
その中でも色濃く俺が記憶しているのは、一昨年の俺の誕生日に初めて潤に会った時の姿。
小さな体に様々な管を付けられて機械音だけが響く部屋に寝かされていた時の姿だ。
あの時の衝撃は未だに忘れることができない。それくらいショッキングな出来事だった。
他には初めて笑った顔。迷子になって泥まみれになった顔。俺の寝込みを襲撃してドヤ顔している姿…
どれもこれも、俺の中では大小なんてなくて、全てが愛しい。
「翔にぃ、何ひとりで思い出に浸ってんの？」
雅紀がからかうようにちょっと悪い顔で俺を見ている。
「浸ってねーわ！」
照れ隠しにそんな風に言ってはみたけど、胸の奥底から熱いものが込み上げて来て、堪えることができない。
「まーにぃ、そういうこと言わないの！翔にぃが潤のことを一番近くで見てきたんだから。
当然でしょ。ね、翔にぃ？」
ゆかが懸命にフォローしてくれる(苦笑)
「冗談じゃ〜ん。
ごめんね翔にぃ？ちゃんと分かってるよ、俺だって」
俺はうんうんって頷くことしかできなくて…
暫く俺は何も言えずに、声を抑えて込み上げてくるものに耐えていた。
「くはっ、ｸﾞｽｯ…何だろうな？
この何とも言えない感情は。初めてだよ、こんなの」
笑おうと思うのにそれさえも上手くできない。
「…それが親、なのかな？わかんないけど…」
雅紀のその言葉が俺の心の中にストンと落ちてきた。
そうなのかも…
子どもの成長が嬉しい。
きっとほとんどの親が持つ感情。
それが崖っぷちからのスタートだったからこんなにも大きなものになっているのかな？
潤に親にしてもらったんだな、俺は…
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虹(プロフ) - あいさん» あいさん、はじめまして！子育てあるあるなこちらのお話、お気に入りになってもらえて嬉しいです♪妄想と経験の融合をこれからも楽しんでもらえるよう更新頑張ります！また遊びに来てください(^_^)/~~ (2018年12月10日 12時) (
レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - りんさん» りんさん♪復活を喜んでもらえて嬉しいです(^O^)これからも新しいお話を挟みつつ更新していきますのでよろしくお願いします(^o^ゞ (2018年12月10日 12時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - こんにちは、楽しく読ませてもらっています☆ 再掲載で初めて読ませてもらって潤君と和君の日常や病気したり成長したりの話がお気に入りで続けて読ませてもらいました(^o^)vこれからも更新大変かもですが頑張って下さい(*^ー^)ノ♪楽しみにしてます＼(^-^)／ (2018年12月10日 10時) (レス) id: 2eccc29f15 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 前からとっても楽しみに読んでいました。また復活されて、とっても嬉しいです。楽しみにしています。 (2018年12月9日 22時) (レス) id: 2047630b9c (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - coorparooさん» coorparooさん♪いらっしゃいませ〜(*^O^*)そーです潤くん4歳です！おしゃべり上手になったでしょ？成長をどうぞ見守って下さい！こういうコメント、ちょー嬉しいです(^O^)これからもよろしくお願いします(^o^ゞ (2018年12月9日 21時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2018年12月9日 20時
