一難去ってまた一難 24 ページ25
雅紀サイド
今朝も不機嫌全開の子どもたちに、大人はがっくりと肩を落として苦笑い。
でも幸いな事に、天気はまずまず。
俺は朝ごはんが終わって、気温が上がってきたらすぐに遊べるように、ビニールプールに水を入れてスタンバイ。
こうしておけば水温も良い感じに高くなって長い時間楽しめるから。
すったもんだの末朝ごはんが終わり、取り敢えず部屋の中で遊ばせているけど、機嫌が悪い２人はちょっとした事で喧嘩になりそうで、全く目が離せない。
「こーら、潤。何で和が持ってる物を次々取りに行くの？こっちで遊びな！」
今も翔にぃが喧嘩を未然に防ごうと悪戦苦闘中。
「翔にぃ、もう遊ばせる？もう10時過ぎたし、良いんじゃない？」
「そうするか〜？もう疲れた。こいつらの見張り(苦笑)」
そう口悪く言う翔にぃだけど、顔は完全OFFのでれでれパパにしか見えないけど、言うと怒るから。
俺は買っておいた水着を持って、
「はーい、注目！！
お水遊びする人〜？」
「する〜！和くん、お水で遊びた〜い！」
見事な反応を見せる和の横で潤はぽかーんってなってる(笑)
「潤、もしかしてお水遊び知らないか？」
「ありゃりゃ、そうかやったことなかったっけ？」
お水遊びが楽しいことって分からない潤は、また持っていた積木で遊びだした。
「潤、ちゃぷちゃぷする？」
"ちゃぷちゃぷ"のワードにやっと反応をした潤は、すくっと立ち上がってバスルームに向かってヨチヨチ歩き出した。
「あ〜あ、お風呂だと思ってるぞ？
ちゃぷちゃぷなんて言うから…」
どう訂正しようかと迷ったのも束の間、和がにこにこしながら水着に着替えてるのを見た潤は、
「じゅんもー！」
って、徐にズボンを引き摺り下ろした。
「凄い！これって楽しいことって気付いてる。
和の力は偉大だな？」
嬉々として着替える和を見て、楽しいことをするんだと察知したんだろうね。
和がしていたのを見ていた潤は独りで服を脱ごうとしてる。
紫のド派手な水着を着せてもらった潤は、和の後ろにピッタリと張り付いている。
和の歩くスピードに着いて行けなくなった潤はついにハイハイを始めた。
どこかに行っていた翔にぃも潤を見て、
「お、最近封印してたのにハイハイしてんじゃん」
って、驚いている。
歩けるのが嬉しくて、ハイハイをしなくなっていたのに、よっぽど急いでたみたい(笑)
さて、楽しんでくれるかな？
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作者名：虹
| 作成日時：2018年12月7日 15時
