【SERVAMP】真昼「俺達！」クロ「……サーヴァンプキャラが？」リリイ「たくさんの愛を」御園「ッ……囁いてやる！」椿「僕のセリフは！？」ベル「思いつかなかったってェ☆」【短編集】

御園【デート】 ページ10

『色違いのイルカ』
貴方は御園君と付き合っています！
――――


「御園……そろそろかな……」

今日は御園とデートの日である。約束の時間はもうすぐだ。

その時、一台のリムジンが私の目の前に停まった。

ドアが開いて、中から御園が出て来た。

「待たせたな、A」

「……いや、待ってないよ。大丈夫」

リムジンは御園が降りると走り去ってしまった。

「それで、何処に行こうか？」

「貴様の行きたい所で良い。……貴様となら、何処でも楽しいからな」

顔を少し赤くしながらそう言う御園。ツンは何処へ……。

「ありがと、御園。……じゃあ、水族館に行かない？」


という私の提案で、私達は水族館へやって来た。

「ふふ、此処のイルカのショーが見たかったの。ありがとね、御園」

「礼にいい。ショーまでは……大分時間があるな」

「じゃあ、少し見て回ろうよ。売店でマスコットキャラのぬいぐるみが売ってるんだって！」

売店に向かうと、ぬいぐるみやキーホルダー、他にもお菓子や文具などが売られていた。

中でも、一組のぬいぐるみが私の目を引いた。

「可愛いね、これ……」

薄いピンク色のイルカと、薄い水色のイルカのセットで、値段は――高い。まあ別売り二つよりは安いけどさ……。この値段は……学生にはね……。

「欲しいのか？」

「うん……でも高いなあ……」

「……貸せ。買ってやる」

「え、でもそんな……」

「……じゃあこうしよう。金は半分ずつ出す。その代わり、貴様はピンクのイルカ、僕は水色のイルカをもらう。いいか？」

「……うん！ ありがと、御園ー！」

「わ、バカ！ 抱き着くなッ！！」


このイルカは、私の宝物となった。

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