椿【もふもふ】 ページ6
『狐も立派なケモノ』
貴方は椿さんの恋人ですが、
――――
「こんにちはー」
「やあ、いらっしゃい」
私は今、椿さん達のアジトを訪れていた。
本来なら私みたいな人間は入ってはいけないのかもしれないけど、椿さんが私だけは良いよって言ってくれたから。
「よく来たね、A」
「はい……あの椿さん、お願いがあるのですが」
「ん? どうしたの?」
「狐になって、もふもふさせてくれませんか?」
椿さんは目を見開いた後、微笑んだ。
次の瞬間、彼は狐の姿で私の肩にちょこんと乗っていた。
「はい、どうぞ?」
私は椿さん(狐)を抱き上げると、ソファーに座って椿さん(狐)をもふもふし始めた。
「椿さん、狐の時ってすっごく可愛いですよね〜……癒しです……」
「……可愛いって言われても面白くないなぁ。じゃあ普段は?」
「普段はかっこいいに決まってるじゃないですか〜……」
椿さん(狐)に頬擦りしながら答える。ああ、可愛い。
10分くらいもふもふして満足したので、椿さん(狐)を優しく撫でる。椿さん(狐)が問う。
「満足した?」
「はい、ありがとうございます!」
「そう……良かった。じゃあさ」
刹那、椿さんは人型に戻っていた。向かい合う形で、私の太ももの上に跨がっている。……重い。
「今度は、僕の番だよね?」
「……え?」
「だって君、僕の色んなトコロ触ってたでしょ?」
「誤解を招く言い方は止めて下さい」
「事実じゃない」
妖しい笑顔で、少しだけ首を傾げる椿さん。……悔しいが、艶やかでイケメンだ。
「だったら、僕が君の色んなトコロ触っても……文句言えないよね?」
「あ、あの、椿さ――」
「君の中で今の僕と狐の僕は別物なのかもしれないけど……どっちも、れっきとした僕なんだよ? 男にそういう事したら……どうなるか、解るよね?」
「っ……」
「ダメ。逃がさないよ」
そして椿さんは、私の首筋に顔を埋める。
「ずっと我慢してたのに……君が悪いんだからね、A。手加減なんてしないよ?」
いつもより低い艶やかな声が、私の背筋を震わせた。
ラッキーカラー
あずきいろ
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月下(プロフ) - 紫杏さん» またお返事遅くなりすみません、気づきませんでした……m(_ _)m応援ありがとうございます! おかげさまで続編まで行く事が出来ました! 良かったらそちらもどうぞ♪ (2017年2月8日 16時) (レス) id: 1b8285cff1 (このIDを非表示/違反報告)
紫杏 - うわあああああああ!!何なんですか萌えすぎて倒れそうどうしようかわいい!!…ふぅ、落ち着きました(笑)リクエスト、素敵なものをありがとうございました!これからも更新頑張って下さい、応援してます! (2017年1月25日 19時) (レス) id: 31d6c79ecc (このIDを非表示/違反報告)
月下(プロフ) - 紫杏さん» お返事遅くなってすみませんm(_ _)m リクエスト&コメントありがとうございます! そう言って頂けて光栄です♪そもそも私の話の追加する話が趣味丸出しなので、大丈夫ですよ!(*´∀`)b (2017年1月24日 15時) (レス) id: 2bd8643af1 (このIDを非表示/違反報告)
紫杏 - かわいい…!皆かわいすぎですよ…!!読みながらひたすら悶えてました(笑)特に御国さんが素敵でかわいいです…!えと、リクエストもしよろしかったら御国さんと吊戯さんの奪い合い…とか見てみたいです!趣味丸出しですね…(苦笑) (2017年1月18日 19時) (レス) id: 31d6c79ecc (このIDを非表示/違反報告)
月下(プロフ) - あっぷるぱい猫系女子さん» リクエストありがとうございます!大丈夫ですよ〜(*´∀`)♪了解しました、しばらくお待ち下さい! (2017年1月9日 22時) (レス) id: 2bd8643af1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月下 | 作成日時:2016年10月8日 17時