4 記憶 ページ5
「では、最初に今年度から赴任された教員を紹介します。先生方は中へ入りステージへご登壇下さい。」
体育館の入口で待機していた新しい先生たちが、中へ入って来た。
「「キャー！！」」
黄色い声や色んな声が体育館に響き渡る。
周りが横に動いたり背伸びしたりして見えない。
歓声を浴びながら、4人の新しい先生がステージに登壇した。
その4人の先生たちが、立ち位置に着き、正面を向いた時だった。
「…え…？」
なんとなく、右から2番目の先生が気になった。
「…Aさん…？」
気になる所ではない。
親友の声すら今はどうでも良いとすら思えてしまうほど、目を奪われた。
「向かって右側からご紹介します─…」
銀色の髪。
顔の傷跡。
胸元を開けた格好。
鋭い目付き。
藤色の目。
全部、見たことがあった。
「え…、ッ！？」
その時、頭の中を掻き乱されるような感覚と共に、見たことがない…いや、見たことがある光景がフラッシュバックした。
学ラン姿で短い白の羽織を着た銀髪の男の人。
愛おしそうに、私に何かを語りかける。
『A。』
その人は低く優しい声で名を呼んだ。
更に、ぐるぐると色々な光景そして人の顔も頭の中に流れ込んできた。
私は頭を抱え、勢いよく流れ込むそれらが何であるか、誰であるかを必死に理解しようとした。
「あ…嘘…」
「──先生は社会科、日本史担当です。続いて─…」
進行はどんどん進んでいく。
待って。
何で、こんな大事な事、大事な人たちを忘れていたんだろう。
朝置いてきた弟たちも、
大学生になった可愛い先輩も、
ステージに立つ他の3人の先生も、
涙脆い先生も、美術の先生も、
額にアザがある子やその周りの子たち、
そして、
「Aさん。」
私を真剣な眼差しでじっと見つめる、
この親友のことも
「思い出したんですね？」
そう、やっと思い出した。
知ってた。昔から。
大切な仲間。
そして、
「──数学科担当、不死川実弥先生です。」
愛する人のこと。
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さらりとクマ(プロフ) - nさん» ええええええ？！天才…？！ぷろ…？！全くもってくそくそど素人ですが、そのようにお褒め頂けてハッピーです…！続編の更新の方もう暫しお待ちくださいませ…！コメントありがとうございます！！！ (2021年10月23日 12時) (
レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
n - この小説書かれた方、、天才ですか❓話の構成や、ラブシーンも上手すぎます。。。プロの作家が書いてるのかな。と、疑ってしまいます。 (2021年10月20日 23時) (レス) id: 2858fa56d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - 私は風柱様ひとつじだどね粉雪ちやんも風柱様にほれたんじやないかなここにきて (2021年10月2日 10時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
さらりとクマ(プロフ) - 粉雪さん» あっらー！粉雪様！いつもお読み頂き誠に有難うございます！！いいではありませんか推し変！！でも煉獄さんもかっけーですよねぇ…完結までには不死川さん推しになってるように推し変パワー込めてお話書きますね！？頑張りますーー！！ (2021年9月5日 22時) (レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
粉雪 - 前世のお話から読んでます！いつも楽しませて頂いております。私は煉獄さん押しなのですが、この作品を読むたびに不死川さん押しに転換しようかと思ってしまいます…！これからも楽しみです！応援しております！ (2021年9月5日 14時) (レス) id: 33866b80ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さらりとクマ | 作成日時：2021年7月18日 21時
