19 呼出 ページ21
「何故呼ばれたのかちゃんと分かってんだろォなァァ？」
場は職員室。
ドスの効いた声は私だけではなく、周りにいた先生たちの耳にも届いた。
何故、不死川先生に呼ばれたか。
「数学なんて使わない」といった覚えはないからスマブラ案件はない。
教科委員の仕事もバッチリこなしてる。
ただ、確実に心当たりがあるのは
「今日返した数学の期末テストの点数言ってみろォ。」
「…52点です」
「学年の平均は。」
「…52点です」
「これ一体どうなってやがんだァ？」
先生の机の上に乱暴に置かれたのは、私が1年生から今までのテストの点数が書かれている成績表。
各教科80点以上をキープしていたのが、3年に入ってから数学だけガクッと右下がり。
そう、私は数学の成績が悪くなってしまった。
原因は明瞭。
“不死川先生がカッコよ過ぎて授業に集中できないから”
いくら冷たくされても、カッコイイものはカッコイイ。
カツカツとチョークを鳴らして板書する後姿。
教卓の上に教科書を置き、読む時に片手で前髪をかきあげる姿。
生徒が問題を解き終わるのを壁に寄っかかって腕を組んで待つ姿。
生徒に分からないと言われて舌打ちしながらも、丁寧に分かるまで教える姿。
何よりもスーツ姿。胸元が開いてる。これはダメ。
挙げたらキリがないほど、先生の行動全てがかっこよ過ぎて内容が入ってこない！！
そんなことは言えるはずもなく、だんまりを決め込む。
その様子に呆れたのか、不死川先生はハァ、とため息をついた。
「大学受験するんだろォ？このままでいいのかァ？」
「すみません夏休みでちゃんと「ダメだ」？｣
話を遮られてしまった。
え、ダメって？
夏休みにしっかり勉強して挽回しようと思っていたのだけど。
「さすがに責任を感じる。今まで良かったのに俺が教えてからダメになってんじゃねーか。」
それは私がちゃんと授業聞いてないからで、先生は全く悪くない。
悪いとしたらカッコよ過ぎることだけ。
最後のはまず置いといてちゃんと反論しようとすると、まだ俺の話は終わってないと言わんばかりにギロっと睨みつけられた。
大人しく先生の話を待つと、目の前に数枚のプリントの束が置かれた。
「夏休みまで1週間あるよなァ？これから個別で教えてやる。放課後に準備室で。分かったなァ？」
んー…
個別、準備室。
えーつまり…
今後起こりうる状況を想像した私の心臓はバクバクと早鐘を打ち、動揺を隠せなかった。
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さらりとクマ(プロフ) - nさん» ええええええ？！天才…？！ぷろ…？！全くもってくそくそど素人ですが、そのようにお褒め頂けてハッピーです…！続編の更新の方もう暫しお待ちくださいませ…！コメントありがとうございます！！！ (2021年10月23日 12時) (
レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
n - この小説書かれた方、、天才ですか❓話の構成や、ラブシーンも上手すぎます。。。プロの作家が書いてるのかな。と、疑ってしまいます。 (2021年10月20日 23時) (レス) id: 2858fa56d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - 私は風柱様ひとつじだどね粉雪ちやんも風柱様にほれたんじやないかなここにきて (2021年10月2日 10時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
さらりとクマ(プロフ) - 粉雪さん» あっらー！粉雪様！いつもお読み頂き誠に有難うございます！！いいではありませんか推し変！！でも煉獄さんもかっけーですよねぇ…完結までには不死川さん推しになってるように推し変パワー込めてお話書きますね！？頑張りますーー！！ (2021年9月5日 22時) (レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
粉雪 - 前世のお話から読んでます！いつも楽しませて頂いております。私は煉獄さん押しなのですが、この作品を読むたびに不死川さん押しに転換しようかと思ってしまいます…！これからも楽しみです！応援しております！ (2021年9月5日 14時) (レス) id: 33866b80ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さらりとクマ | 作成日時：2021年7月18日 21時
