11 対面 ページ13
「うう…」
心臓が痛い。
今、数学科準備室の前にいる。
職員室に行ったけれど、「不死川先生なら、弁当を食べ終えてすぐ数学科準備室へ行った！」とさつまいもご飯を頬張りながら煉獄先生がそう教えてくれた。
不死川先生に用があるって一言も言ってないのに。
「3年A組の時透Aです。A組の数学教科委員になりました、宜しくお願いします。
…でいいかな。3年A組の時透…」
簡単な定型文をドアの前で小さく唱えて練習する。
あと、一応明日の授業で必要なものとかも聞いとこうかな…。
今日、課題出るかな、そしたら明日のいつまでにまとめて出しに来ればいいかとかも聞いた方が…
ガラッ
「いつまでドア前に突っ立ってやがる。入るならさっさと入れェ。」
「へ？！ あっ、すみません！」
今心臓が飛び出るかと思った。
不死川先生はドアを開けて、心底機嫌が悪そうな顔で私を見て、デスクチェアへ戻った。
心の準備が整う直前でのご対面で、私の緊張はますます高まる。
でももう挨拶するしかない。
意を決して入室し、不死川先生の近くに立った。
というか、何故中からも外からも見えない扉の向こうに人がいるって分かったんだろう？
「ここに来てまたボーッと突っ立ってんのかァ？数秒前の練習の成果早く見せろよォ？」
「え…！？」
もしかして、聞かれてたのか練習してたの。
恥ずかし過ぎる…もう出ていきたい…
「さ、3年A組の時透Aです…。
A組の、数学教科委員になりました…よ、宜しくお願いします。」
深々と下げた頭を元に戻して不死川先生を見ると、不死川先生はこちらを見ておらず、パソコンのキーボードをカタカタと鳴らす。
「…時透つーことは、あの双子の姉ちゃんかァ」
「はい、そうですが…」
「へえ、ややこしいなァ。」
「は、はあ…」
不死川先生は視線を合わせることなく、ずっとパソコン画面を見ている。
ややこしい…と言われても…
やっぱり、私の情報はゼロなんだなあ。
一応昨日の始業式の後、しのぶと一緒に職員室行ったのもう忘れられてるのかな。
まあそうだよねそういう存在。私は。
本当に、私のことは…
分かりきっていたことをまた掘り返し、心の中で自虐し始めると、不死川先生はチラッとだけ、私の方を見た。
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さらりとクマ(プロフ) - nさん» ええええええ？！天才…？！ぷろ…？！全くもってくそくそど素人ですが、そのようにお褒め頂けてハッピーです…！続編の更新の方もう暫しお待ちくださいませ…！コメントありがとうございます！！！ (2021年10月23日 12時) (
レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
n - この小説書かれた方、、天才ですか❓話の構成や、ラブシーンも上手すぎます。。。プロの作家が書いてるのかな。と、疑ってしまいます。 (2021年10月20日 23時) (レス) id: 2858fa56d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - 私は風柱様ひとつじだどね粉雪ちやんも風柱様にほれたんじやないかなここにきて (2021年10月2日 10時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
さらりとクマ(プロフ) - 粉雪さん» あっらー！粉雪様！いつもお読み頂き誠に有難うございます！！いいではありませんか推し変！！でも煉獄さんもかっけーですよねぇ…完結までには不死川さん推しになってるように推し変パワー込めてお話書きますね！？頑張りますーー！！ (2021年9月5日 22時) (レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
粉雪 - 前世のお話から読んでます！いつも楽しませて頂いております。私は煉獄さん押しなのですが、この作品を読むたびに不死川さん押しに転換しようかと思ってしまいます…！これからも楽しみです！応援しております！ (2021年9月5日 14時) (レス) id: 33866b80ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さらりとクマ | 作成日時：2021年7月18日 21時
